「G」の軌跡





ズシン………

朽ちた兵器が廃墟に囲まれて無数に転がる人気のない街に、足音が響き渡る。



ズシン……

太陽は天頂にあるにも関わらず、雲が一面に張られ薄暗くなっている中、気配を消して瓦礫の陰に潜む人々が足音のする方向を見つめる。



ズシン…

一人の少女がわずかに物陰に並べられていた兵器からライフルを掴みとる。だが、少女は何かに気付き瓦礫を見上げた。

「待て、あいつは俺が殺る。」

瓦礫の頂に腰掛け、肩に大型ライフルを担いだ一人の青年が言った。
眼前に現れた巨大な黒い影を見上げて。



ゴガァァァァァァオン…!
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