前編あとがき

◇短編・「G」の去った夜に



・経緯
この短編を書こうと思ったのは、後編の執筆が始まってからでした。
その時の僕にはやり残したと思っていた事が二つあり、一つはページ数の都合で前編には入れられなかった話があった事、もう一つは中編に繋げられる終わり方に出来なかった事です。
前述の事はまだ別の機会で発表も出来ますが、後述の事については本当にどうにかしたくも、その時点で前編と中編は完結しており、勝手に前編の結末を変えるわけにはいきませんでした。
それなら書けなかった話も含めた短編として発表してみようと思い、後編の執筆が終わった後、宇多瀬さん達に「自分の担当したパートの短編を書いてみませんか?」と話してみました。
短編の発表はこの合作サイトでしたいと決めていて、だとすれば自分だけ短編を発表するよりも、他の方の短編と一緒に発表する方が絶対に良いと思ったからですが、宇多瀬さん・モンスターFさんの書く物語をもう少し見てみたいと言う願望と、何よりこの合作企画にもう少し関わっていたい・・・と言う思いもありました。
御三方も同じ思いだったからこそ快諾を頂き、こうして短編企画が始められたのだと感じます。



・短編について
短編の内容については先程述べた通り、前編で書ききれなかった話と中編に繋がる終わり方にする事が軸でした。
合作三部作を見てから見る話では無く、正真正銘の「前編と中編の間の話」にする事も最初から決めていた事で、中編と後編のネタバレになる事はあえて伏せました。
他の御二方が「番外編」としているのに対し、僕だけ「短編」にしているのもその所為です。
結果としては前編で没にした話は全て書く事が出来ましたし、ストーリーを考えている内に思い付いた話も幾つかあります。
他にも前編にて描写不足だったと思う所を補ったり、中編へのリンクを発展させ、前・中・後編を包括する意味で後編への伏線も入れました。
その代わりとして、短編としては長くなってしまいましたが・・・(汗)
こればかりは、今後の反省点ですねf^_^;



・裏話
この短編を書く前に、サイトにて短編の予告編を公開しましたが、これにある隠し要素を入れております。
予告編の構成は短編での台詞を交えた物で、その台詞の下には必ず「台詞を喋った人物がその時思っていた事」を入れました。
この心の声はあえて短編本編には入れていませんので、この短編を読む前後に予告編を読んでみると、よりその人物への理解が深まるかと思います。
予告編のタイトルも対称さを出す為に短編の題名をそのまま英語訳しただけですが、合っているかが不安ですね(汗)
また、劇中にある三体の変異獣を聖書の三怪物に例えた下りは、柳星張さんのアドバイスを参考にしました。
偶然ではありましたが、本当に偶然とは凄いものですね・・・
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