怪獣王の始まりと終わり







1996年、バース島地下の天然ウランが核分裂反応を起こし、バース島が消滅。
リトルは行方不明になり、自らのエネルギーを制御出来なくなったゴジラはいずれ核爆発を起こし、辺り一帯全てを破滅させる危険な存在となった。
全身を紅く染め、濛々と煙を上げて赤い熱線を吐き、苦しみながら暴れ狂うゴジラは中国・香港を破壊。
火力攻撃が核爆発を誘発する事からGフォースが一切手を出せない中、ゴジラは四国の原発を襲撃しようとするも、黒木特佐の駆る自衛隊の多目的大型戦闘機・スーパーXⅢの冷凍攻撃とカドミウム弾によって体内の核分裂を抑制され、暫くの間行動を制限されると共にゴジラ爆発の危機はひとまず去った。
一方、未希はアメリカからやって来た超能力者の小沢芽留と共に、リトルがバース島爆発の影響で急成長した姿「ゴジラジュニア」と遭遇。
ジュニアは自身の故郷であるアドノア島に帰ろうとしており、再び行動を始めたゴジラも今までのルートがジュニアを追っていたものである事が判明。
このままゴジラがベーリング海に行けば、核爆発しても最悪の事態は回避される・・・かと思われたが、ゴジラの体内温度が急速に高まっている事が判明し、それによってゴジラは体内温度が1200度に達した瞬間に炉心溶融「メルトダウン」を起こし、エネルギーを撒き散らしながら地球そのものに穴を空けてしまう懸念が発生してしまった。



その頃、日本ではかつてゴジラを葬った唯一の兵器「オキシジェン・デストロイヤー」に極めて近い性質を持つ微小化酸素原子「ミクロオキシゲン」が伊集院研作博士によって開発され、それを機にして「オキシジェン・デストロイヤー」の力を持った完全生命体・デストロイアが出現していた。
最初こそデストロイアは微生物から進化・強化を繰り返して人類の脅威となったが、山根博士の孫である山根健吉は今や世界を滅ぼしかねない存在となったゴジラを倒せるのはオキシジェン・デストロイヤー・・・つまり、その力を持つデストロイアしかいないとの考えから、ゴジラとデストロイアを闘わせる案を提唱。
確実にゴジラをデストロイアの元に誘導する為、未希と芽留は苦汁の決断でジュニアをテレパシーで日本へ向かわせた。
2人のテレパシーに導かれるがままジュニアは進路を日本に変え、そのままデストロイアとの闘いを強いられる。
激しく傷付きながらもジュニアは何とかデストロイアを一旦ダウンさせ、ゴジラもジュニアを求めて日本へと上陸した。



しかし、再びゴジラとジュニアが邂逅を果たそうとした、その時。
完全体となったデストロイアによって、ジュニアは命を奪われてしまった。
ジュニアを失った怒りと悲しみを糧にゴジラは残り少ないその命を燃やし、デストロイアと臨海副都心を焼き尽くしながら死闘を繰り広げる。
死闘の末にデストロイアはゴジラの猛攻に追い詰められ、逃走しようとした所をスーパーXⅢ率いる自衛隊の冷凍攻撃で止めを刺され、撃破。
そして、ゴジラも遂にメルトダウンを起こし・・・消滅。
自衛隊の決死の冷凍攻撃でメルトダウンによる都市壊滅は阻止され、1990年からゴジラの行動を見守り続けた三枝未希の使命も、終わりを告げた・・・






・・・が、メルトダウンによって放射された多量の放射能は、ある奇跡を起こしていた。
死した筈であったジュニアがその放射能を吸収し、命を取り戻したのだ。










そして新たな「G」の物語は、ここから始まる・・・
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