怪獣王の始まりと終わり







1994年、国連G対策センターによって対ゴジラ組織「Gフォース」が結成され、海底より回収したメカキングギドラから23世紀の技術を分析して開発された、究極の対G超兵器・メカゴジラが完成。
その緊急メンテナンス要員として、メカゴジラより前に開発されるもパワー不足から不採用となっていた対G兵器第一号・ガルーダの設計に関わっていた、翼竜マニアの技師・青木一馬がGフォースに出向。
Gフォース隊長・佐々木拓也による、鬼のような訓練に疲弊させられる日々が続いていた。
一方、ベーリング海・アドノア島で恐竜の卵が発見され、五条梓ら国立生命科学研究所の所員達が卵の回収に向かうが、そこで卵を守っていた翼竜怪獣・ラドンと、島の周辺の核廃棄物を取り込みモスラの封印を解いていたゴジラとの戦いに巻き込まれる。
梓達はどうにか卵を日本に運ぶ事に成功。卵を翼竜のものと思い込んだ一馬が梓の元に押しかける中、卵からゴジラザウルスの子供・ベビーゴジラが誕生。
刷り込みの習性で梓を母親と思い込み、彼女の元で育てられる事になるも、同族の存在を察知したゴジラが日本に上陸。
Gフォースは一馬を欠いたままメカゴジラで出撃し、圧倒的な火力でゴジラを追い詰めるが、想定外の機能不全の隙を突かれてゴジラに敗北。研究所地下に隠されベビーを見つけられなかったゴジラもまた、去って行った。
それから一馬は無断休暇による出撃不可の罰として駐車場係に転属させられるも、しばらくして無事ロボット部門に復帰。
梓とベビーがいるG対策センター地下に通って彼女と親交を深め、未希もまたベビーと触れ合う内にゴジラへの敵対心を薄れさせて行くが、Gフォース司令官・麻生孝昭はベビーを囮にゴジラを孤島に誘い出し、メカゴジラでゴジラを倒す作戦を決行。
梓と未希は不本意のままに作戦に参加させられるも、復活したラドンによってベビーと梓の乗る輸送コンテナが奪われ、梓を取り戻す為に一馬は自身の提案でメカゴジラとの合体機構を組み込んでいたガルーダで、メカゴジラと共に出撃。
幕張にてラドンはメカゴジラによって瀕死に追い込まれるが、同じくベビーを求めて現れたゴジラとメカゴジラとの再戦がスタート。
ガルーダと合体したスーパーメカゴジラの超火力及び、未希の超能力でゴジラの腰部にある第二の脳を正確に捕捉・破壊するGクラッシャーにより、ゴジラは死亡寸前にまで追い込まれる。
しかし、一馬によって助けられたベビーの呼び声に応えたラドンが、自身の命を捧げてゴジラにエネルギーを送り、灼熱の炎と共に復活したゴジラによってスーパーメカゴジラは撃破。
「同族と共にいて欲しい」と言う梓の涙ながらの願いを受け、未希に見送られながらベビーはゴジラと共に海へ去って行った。






1995年、ゴジラは南太平洋に浮かぶバース島でベビーが成長した姿であるリトルゴジラと、静かに暮らしていた。
だが、G対策センター・サイキックセンター主任になった未希の元に、宇宙にいるモスラが送った使者・フェアリーモスラとコスモスが現れ、何らかの原因で宇宙へ散ったG細胞から生まれた宇宙破壊生命体・スペースゴジラが地球へ向かっている事を告げられる。
その頃、G対策センターではGフォースの新たな対G超兵器・MOGERA(モゲラ)を使ってゴジラを倒す「Mプロジェクト」と、超能力を使ってゴジラをコントロールする「Tプロジェクト」が同時進行しており、手違いからTプロジェクトへの参加となったGフォース隊員の新城功二と佐藤清志はバース島でゴジラ打倒に執念を燃やす男・結城晃と、同じくTプロジェクトに参加させられる事になった未希と出会う。
戦う事しか考えられない新城と、ゴジラを大切な存在に思う未希が対立する中、バース島にゴジラが出現。
結城の単独行動とTプロジェクトの進行が交差するが、アステロイドベルトでMOGERAを撃墜したスペースゴジラがバース島に降り立ち、ゴジラをダウンさせただけでなくリトルを結晶の牢獄に監禁してしまう。
更にTプロジェクトを利用してゴジラを操ろうとする企業マフィアに未希が誘拐されてしまうも、新城達の手で未希は奪還され、新城と未希は理解を深めて行く。
ゴジラはリトルを助けんとする思いからTプロジェクトのコントロールを自力で解き、スペースゴジラを追ってバトルフィールドと化した福岡に向かう。
同じくスペースゴジラ撃破の為、結城と彼の指名で新城・佐藤の三名が搭乗員となり、修理されたMOGERAもまた出撃。
図らずもゴジラとMOGERAは共闘のような形でスペースゴジラと長き激闘を繰り広げ、最終的にゴジラはMOGERAもろともスペースゴジラを撃破。
解放されたリトルを迎えにゴジラはバース島へ帰り、憑き物が取れた結城と半ば先を越された佐藤がゴジラを見送る中、新城と未希は親愛を深めるのだった。
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