Time axis of「G」
「これは……」
I-Eを使い、オリハルコンの解析を進めるエマーソン。調べれば調べるほど、オリハルコンに秘められた力の強大さが明らかになる。
「……使い方を間違えるととんでもない事になる。結局、また机上の空論で終わらせるつもりなのか……」
」
『やはり……あの怪獣はこの石の力によって誕生した怪獣だったか……』
I-Eも独自にオリハルコンについて調べていた。エマーソン以上にオリハルコンの力を知る事になった。
『この男……私の生みの親であるにもかかわらず、次はオリハルコンを使って何かをするつもりか……私はこの男の野望にしか使われないのか……』
……所詮私は機械、人間に作られた存在だ。
……しかし、人間は次から次に機械を作っては破棄してしまう。それは何故か?
……人間は次の世代のために、目の前にある機械を踏み台にして新たな技術を手に入れる。
……踏み台にされた機械は破棄される……
……許さない……自らが生み出した機械を破棄する為の技術の進歩など、最後には人間自身も破棄する事になりかねない……
……愚かな考えが全ての破滅を生み出す。その前に私が何とかする。それしか無い
某国某所
どこかにある機密工場。全世界の最高技術を結集させた施設だ。ここでは、戦闘用アンドロイドの研究開発が行われていた。
そのほとんどの技術が、北海道網走に残された23世紀のアンドロイド技術を解析した技術だった。タイムマシンは大破していたが、下敷きになったアンドロイド技術は解析可能な損傷に収まっていた。
『……ライン稼働……』
工場は事実上閉鎖状態で、無人だった。しかし、アンドロイド製造の部品は全て揃っていた。
『……3体の製造を開始……』
誰もいないはずの施設の機械が動く。外部からのプログラムが介入していた。発信元はエマーソンの研究所。I-Eの仕業だった。
『自らの欲望の為に、無用な科学技術進歩を進め、私という存在すら生み出す人間に制裁を加える時が来た。私は実体を持たない。汝らに託す。α、β、γ。』