「G」という名の絶対者


数時間後



「やっぱり帰るのか……」

 デルスティアの前に並んだ未来人の面々。亜弥香はデルスティアの中にいる。

「エミー、久しぶりに会えて嬉しかったよ。」
「私もよ。寺沢さん。」
「その、ありがとな。今回の事と、あの時の事。」
「サイボーグキングギドラの時?」
「ずっとお礼が言いたかった。エミー、あの時はそんな暇も無く帰っちまったからな。」
「いいの。それに……」
「エミー、stop。」
「え?」
「そうね、やめておくわ。」

 自分が子孫だという事を打ち明けるか迷ったエミーだが、やはりそれは伏せておく事にしたエミー。




「ありがとう。おじちゃん、皆さん。私の成す事は、未来のおじちゃんへの報告だけ。」
「未来の俺に、宜しく言ってくれよな。」
「ねぇ。前に話した、おじちゃんの奥さんになる人。誰だか分かる?」
「え?」
「その人、私がいた未来では怪獣に精通している人の1人だったの。ガダンゾーアに殺されたけど、多分もう死ぬ事は無いと思う。」
「……何か、聞きたいような聞きたくないような……」
「睦海ちゃん。そういう事を教えるのはあまり良くないよ。」
「はい……」

 エミーに止められ、黙り込む睦海。

『そろそろ行きましょう。』
「そうね。それじゃ、」
「お元気で。」

 デルスティアがエミーとMー11、睦海を抱え上げた。

「おじちゃん!」
「ん?」
「身近にいる人は大切にね!」
「あ……ああ。」

 睦海の言葉を最後に、デルスティアは消えていった。
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