怪獣王の始まりと終わり












全ては、1954年に始まった。
南海の無人島・ラゴス島に水素爆弾が落とされ、島で静かに暮らしていた一体の恐竜は黒き怪獣となった。
それは日本へと向かい、最初に目撃された大戸島の伝説に出る怪物の名前から、生物学の権威・山根恭平博士はその怪獣を「ゴジラ」と呼んだ。
ゴジラは東京に上陸、自らの怒りを体現するかのように暴れ尽くし、帝都を火の海に変えた。
だがゴジラは青年科学者・芹沢大助博士が作り出した未知の毒化合物「オキシジェン・デストロイヤー」によって芹沢博士と共に東京湾の底で消滅し、こうしてゴジラの脅威は去った。






しかしそれから約30年の月日が経った1985年、新たなるゴジラが現れた。
以前の個体よりも巨大となったゴジラは東京へ侵攻し、30年前の恐怖を繰り返すかの如く街を破壊していく。
自衛隊の移動要塞・スーパーXもゴジラ迎撃に出動したが、ゴジラはその攻撃をもろともせず、スーパーXは撃破されてしまう。
かつてゴジラを消滅させたオキシジェン・デストロイヤーは既に失われ、もはや日本は壊滅の道を辿るかと思われたが、このゴジラには鳥の声に反応する習性があり、人類はそれを利用してゴジラを三原山の火口へと落とし、ゴジラの脅威は再び回避されたのだった。
2/5ページ
スキ