爆笑?小ネタ集
・かってにカスタム①
2022年。
ある日の竜宮島・グレイス家屋敷内・・・
『つるぎ~!みてみて~!』
「ん?ジュリア、新しい服を買って貰ったのか?」
「ふふっ、この服はちょっとした入手経路で手に入れた、特別な服なの。その名も『ゴスロリ晴れ着』よ!」
「ゴスロリ?晴れ着?正月にはまだ早いぞ?」
「はい?ちょっと、弦義ったらほんとしんっじられない!季節の問題じゃなくて、まずジュリア様にこの服が似合っているとか、可愛いとか、キュートだとか言ってあげなさい!」
「あ・・・あぁ。」
『つるぎ、どう?わたし、かわいい・・・かなぁ?』
「・・・そう、だな。可憐だが、気品もある。俺はいいと思うぞ。ジュリア。」
『ほんと!?ありがと、つるぎ~!!つるぎ、だ~いすきっ!!』
「お、おい、ジュリア。だからあまり抱き付くなって・・・」
「もう、最初からそう言えばいいのに弦義ったら・・・もし、私もあの服を着たら・・・同じ事、言ってくれるかしら?」
『フフフ・・・当然でしょう?なにせあの服はこの私・レイモンド・ニーチェンが秘密裏に入手した逸品なのですから!』
「いや、コンドウさんとか言うパレッ・・・じゃなかった、ソフィさんの知り合いがジュリア様へのプレゼントとして渡しといてくれ、と言われてこっそり預かっただけの服じゃないか。しかもあの服もソフィさんが作ったものらしいからレイモンド兄さんはただの手柄の横取り・・・」
『そ、それ以上は言うんじゃないぞ!臼井戸響人!それに「兄さん」じゃなくて「ニーチェン」だって、言ってんだろうがぁ!!』
『まぁまぁ、泣くなってレイモンド兄さん。それよりオレはジュリア様に本当に似合うのはブルマの体操着だって、もう言ってあるけどな。』
「いやいや、貴方って人は性懲りも無くなんて事をジュリア様に吹き込んでるんですか!クー先生!それにブルマの体操着はもう30年は前から廃止されてますから!そんな事も知らないで無責任な・・・」
『待てよ、響人。まだブルマの体操着を使っている学校は、極僅かにあるらしいぜ?そう、ロマンはまだ消えてないって事さ。』
「極僅か、でしょうが!そんなニホンオオカミを見た位の信憑性の低い情報で威張らないで下さい!貴方は仮にも教官なんだからもっと正確な情報を・・・」
『・・・また、マスターに叱られる・・・ぐすっ。』
「・・・ここにもいたわ、しんっじられない人達が・・・!」
「あいにくだが、俺はブルマに全く興味は無い。」
『ブルマって、なぁに?』
・かってにカスタム②
約一ヶ月後、竜宮島・砂浜・・・
『つるぎ~!みてみて~!』
「どうした、ジュリ・・・なっ!?」
「ちょっと、ジ、ジュリア様がブルマの体操服を着てる!?しんっじられない・・・!」
「確かに約一ヶ月前に話題には上がったが、まさか本当にジュリア様がブルマの体操服を着るなんて・・・まさか、クー先生!貴方の仕業だな!」
『・・・オレの仕業だって、本当にそうだと思うか?』
「そうだと思うかって、貴方しかいないでしょう!貴方がジュリア様にはブルマの体操服が一番似合う、と言ったんですよ!貴方の事だ、使用人にでも探させて・・・」
『えへへ、びっくりした?これね、コンドウさんからもらったんだよ~。「アイン教官がオモロイ事言うてたんで有言実行しました!」、だって。』
「そっちかよっ!!」
『ほら見ろ、オレじゃなかっただろ?人生、何でも決め付けは良くないんだぜ?』
「息をするように嘘を言う、教官が悪いと思います・・・それにしても、あの人もあの人で本当にやっちゃうなんて、何かしんっじられない・・・」
「・・・ジュリアに不埒な格好をさせるなど、例えコンドウさんが相手でも・・・俺は、あんたを斬る!」
「貴方は落ち着きなさい、弦義。もう、カルシウムが足りてない証拠よ?不埒な格好って言っても、一応昭和時代の体操服だったんだから・・・まぁ、動機自体は不埒な気がしない事もなくはないけど?」
『と、言うわけでオレの言う通り、ブルマの体操服はまだ絶滅してなかった事が分かった所で・・・アバヨッ!』
「いや、あばよっ!じゃないっ!そもそも貴方が余計な事を言うから・・・」
『つるぎ~?これ、にあってる?』
「あ・・・あぁ。元気なお前には合っていると思う。ただ・・・俺はあまり好みじゃない。前の晴れ着の方が、まだ良い。」
『うーん・・・分かった!ブルマ着るの、やめるね。』
「・・・じゃあ、次は私が着てみようかな?」
「えっ?」
・新宿オペラシティビル下にて・・・
2033年・4月。
「練成」の爾落人・エリクシアの危険な陰謀を悟ったパレッタはコンドウと共に、世莉の力で半ば強引に桐哉がエリクシアに会いに行った新宿へ転移。
一時期の旅の仲間にして、同じ「造る者」である親友を探していた・・・
『エリちゃ~ん!!どこ~っ?隠れてないで、出ておいで~っ!!』
「はぁ、はぁ・・・し、師匠・・・多分、逃げも隠れても、いないと思い、ます・・・はぁ・・・」
『でもでも、桐哉君はここで会って来たって言ってたんだから、いないわけないじゃない!』
「ここって、言っても・・・新宿のどっかってだけで・・・はぁ・・・何処にいるかなんて、分かりませんよぉ・・・」
『それでも、あたしは今すぐエリちゃんに会わないといけないのっ!何事も考え過ぎるあの子が死にたがってるなんて、絶対大変な事が起こるに決まってる!下手したら、世界の終わりが来るかもしれないわ・・・よ~し、コンちゃん!あのビルに入ってみるわよ!』
「えっ!?なんか、エリクシアと言うよりエイリアンがてっぺんにUFO止めそうな感じですけど・・・ホンマでっか~!」
・・・が、既に桐哉との会話を終えたエリクシアは2人が転移した時点で新宿を離れており、完全に空振りした形となってしまっていた事実を知るのは、暫し後であった・・・
完 婆羅陀魏