無意味な物語
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対立する二人がとてもとても遠くにいるような気がするよ
それとも、私が遠くにいってるのかな
ぁあ、禊くん
今禊くんが考えていることが手に取るようにわかるよ
学校の屋上から大勢の生徒がめだかちゃんを応援している
ソレを私は反対側のビルからみている
圧倒的不利だけど…私は君に…
禊くん…私は…
「僕の負けだよ
ああちくしょう悔しいなあ…幸せだなぁ!!」
そう言って彼は笑った
それはもう嬉しそうに幸せそうに楽しそう心地よさそうに晴れやかに屈託なく幸福に満足に…ワラッタ
今まで見たこともない笑顔で
含み笑いあざ笑い冷笑せせら笑い嘲笑嘲り高笑い…
禊の色んな笑顔を見てきた
でも、どれも違った
でも目の前に十数年私が追い求めてきた笑顔がある
ポロポロと涙が流れた
終わった
最悪のハッピーエンドだ
私は紙の向こう側だろうと彼の隣だろうと、力があろうとなかろうとやっぱりなにもできなくて
結局のところ、彼を”不幸せ”にも”幸せ”にすることもできなかったよ
ーーーどうだ、オマエの願いが叶った感想は
嬉しいに決まってるよ
禊くんが笑ってるんだから
ーーーホントは
ホントは嫌だよ!!!
ずっとずっと一緒にいた私じゃなくて、結局はパ ッと出てきたヒロインに取られちゃってさっ!!
じぶんが憎くて惨めで嫌いで呪ってやりたいよ!
ーーー少女漫画によくある展開だな、どんなにフラグが立とうと所詮”幼馴染”という枠から向けだせない
ねぇ…私がコッチに来た意味ってあったのかな
ーーー意味などないさ…この世のすべてのものに意味などあるものか
うん…そうだね
その通りだ!
あのね、私あなたにお礼を言いたいの
ーーーなぜだ、オマエの願いは”敵わなかった”はずだが
ううん、そんなの関係ないの
こうして彼のそばに居続けれたこと…すごく楽しかった
何もできない自分に苦しいこともあったけど、それでもうれしかった
あなたの気まぐれでも私は幸せだった
ありがとう…”安心院さん”
「…いつから気づいていた
なかなかの演技力だったと自負していたが」
脳内だけに響いていた声が消え、同じ声が後ろから聞こえてきた
『内緒っ!
安心院さんに内緒できることなんて少ないからね』
流れる涙を無視して振り返り笑いかけた
「…ふぅ、僕のことは親しみを込めて”あんしんいんさん”と呼びなさい」
『うん!なじみちゃん!!』
完璧に彼女に飲み込まれてしまわないように、私のちゃっちい抵抗
そんな悪あがきもなじみちゃんにはわかっていたみたいでにこやかに笑っている
「お前というやつは…全く」
『お前じゃなくてたぬきね!
なじみちゃんが禊くんに大嘘憑きをあげたのも、 あれ以上私に負担がかからないようにだったんでしょ?
禊くんが傷をなかったコトにしちゃったら、当然私に回ってくる分もなくなるからね!!』
「まぁソレはついでだ
お前があそこでいなくなるとつまらなくなるしな」
『気まぐれでも助けてもらったんだから、感謝カンゲキ雨嵐だよ!!!』
「それよりも、忘れてないだろうな貴様の願いは叶ったということがどんなことなのか」
『……もちろん…だよ』
叶ったということ…それは代償を払う時間
「代償はお前の存在…すべてのものからお前の存在はリセットされる」
『…お前じゃなくてたぬき…だよ』
私が頷いた途端、私の体がキラキラと光って消えていく
なかなか速い展開だね
でも
『……なかなか憎い演出してくれるね!』
最後に見たのはなじみちゃんの笑った顔
それに負けないくらい笑ってやった
もうなにも見えなくなった
でもしっかり聞こえたよ
ーーー生徒会執行部!全員揃ったああああああっ!!
おめでとう禊くん
~~~~~~~~~~~~~禊くんが幸せならそれでいい
うん、間違いなくそれでいい
君の心の底からの笑顔、しっかり見届けたよ
それとも、私が遠くにいってるのかな
ぁあ、禊くん
今禊くんが考えていることが手に取るようにわかるよ
学校の屋上から大勢の生徒がめだかちゃんを応援している
ソレを私は反対側のビルからみている
圧倒的不利だけど…私は君に…
禊くん…私は…
「僕の負けだよ
ああちくしょう悔しいなあ…幸せだなぁ!!」
そう言って彼は笑った
それはもう嬉しそうに幸せそうに楽しそう心地よさそうに晴れやかに屈託なく幸福に満足に…ワラッタ
今まで見たこともない笑顔で
含み笑いあざ笑い冷笑せせら笑い嘲笑嘲り高笑い…
禊の色んな笑顔を見てきた
でも、どれも違った
でも目の前に十数年私が追い求めてきた笑顔がある
ポロポロと涙が流れた
終わった
最悪のハッピーエンドだ
私は紙の向こう側だろうと彼の隣だろうと、力があろうとなかろうとやっぱりなにもできなくて
結局のところ、彼を”不幸せ”にも”幸せ”にすることもできなかったよ
ーーーどうだ、オマエの願いが叶った感想は
嬉しいに決まってるよ
禊くんが笑ってるんだから
ーーーホントは
ホントは嫌だよ!!!
ずっとずっと一緒にいた私じゃなくて、結局はパ ッと出てきたヒロインに取られちゃってさっ!!
じぶんが憎くて惨めで嫌いで呪ってやりたいよ!
ーーー少女漫画によくある展開だな、どんなにフラグが立とうと所詮”幼馴染”という枠から向けだせない
ねぇ…私がコッチに来た意味ってあったのかな
ーーー意味などないさ…この世のすべてのものに意味などあるものか
うん…そうだね
その通りだ!
あのね、私あなたにお礼を言いたいの
ーーーなぜだ、オマエの願いは”敵わなかった”はずだが
ううん、そんなの関係ないの
こうして彼のそばに居続けれたこと…すごく楽しかった
何もできない自分に苦しいこともあったけど、それでもうれしかった
あなたの気まぐれでも私は幸せだった
ありがとう…”安心院さん”
「…いつから気づいていた
なかなかの演技力だったと自負していたが」
脳内だけに響いていた声が消え、同じ声が後ろから聞こえてきた
『内緒っ!
安心院さんに内緒できることなんて少ないからね』
流れる涙を無視して振り返り笑いかけた
「…ふぅ、僕のことは親しみを込めて”あんしんいんさん”と呼びなさい」
『うん!なじみちゃん!!』
完璧に彼女に飲み込まれてしまわないように、私のちゃっちい抵抗
そんな悪あがきもなじみちゃんにはわかっていたみたいでにこやかに笑っている
「お前というやつは…全く」
『お前じゃなくてたぬきね!
なじみちゃんが禊くんに大嘘憑きをあげたのも、 あれ以上私に負担がかからないようにだったんでしょ?
禊くんが傷をなかったコトにしちゃったら、当然私に回ってくる分もなくなるからね!!』
「まぁソレはついでだ
お前があそこでいなくなるとつまらなくなるしな」
『気まぐれでも助けてもらったんだから、感謝カンゲキ雨嵐だよ!!!』
「それよりも、忘れてないだろうな貴様の願いは叶ったということがどんなことなのか」
『……もちろん…だよ』
叶ったということ…それは代償を払う時間
「代償はお前の存在…すべてのものからお前の存在はリセットされる」
『…お前じゃなくてたぬき…だよ』
私が頷いた途端、私の体がキラキラと光って消えていく
なかなか速い展開だね
でも
『……なかなか憎い演出してくれるね!』
最後に見たのはなじみちゃんの笑った顔
それに負けないくらい笑ってやった
もうなにも見えなくなった
でもしっかり聞こえたよ
ーーー生徒会執行部!全員揃ったああああああっ!!
おめでとう禊くん
~~~~~~~~~~~~~禊くんが幸せならそれでいい
うん、間違いなくそれでいい
君の心の底からの笑顔、しっかり見届けたよ