羽衣さん、嫉妬
チェンジ
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治療を終えたのか頬にガーゼを張られたミーネは船内の廊下を足早に歩いていた
『ミーネさん?貴方の部屋は反対側だけど』
「!!、そう…まだ慣れてなくてごめんなさい
この船分かりにくいのよね」
ローは他のクルーを治療中で、ペンギン達もまだ甲板にいる
2人しかいない廊下
タヌキの隣を通り過ぎようとするミーネをタヌキは呼び止める
『ミーネさん…』
「…なによ」
ミーネの耳元まで口を持ってきた抑揚のないタヌキの声は冷たく感じた
『貴様がなにを考えているか知らぬが…妾の仲間にこの船に害を成すのなら』
タヌキの動向が三日月のように縦に長くなり、獣のようにミーネを睨みつける
『肝を喰ろうて三代先まで呪うて…』
「ひぃ…」
そこにいるのはもはやニンゲンではなかった
『しまうかも』
あまりの迫力にミーネは腰を抜かしその場にへたり込んでしまった
タヌキはそんなミーネを見ることもなくその場から立ち去っていった
心臓がこれでもかと胸を打ち、手をついた冷たい鉄の船の壁がさらに冷たく感じた