羽衣さん、出逢う
チェンジ
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『…なるほど』
もうその一言しか出てこなかった
タヌキに声をかけたのは、この島一のご令嬢、ピチ
なんでも、小さい頃から悪者からお姫様を救い出してくれる王子様に憧れているらしい
なんでも、小さい頃から街に住む配管工の息子に惚れているらしい
なんでも、いつも頼む悪者が体調を崩しているらしい
そして今日理想の悪者が目の前に現れたらしい
確かに、女の子ならそのシチュエーションに一度は憧れるのはわかる
けれども、それを自分の手で何度も実行するお姫様を私は初めてみた
…理想もここまでくると病気だな
今度こそ告白してもらうと意気込むお姫様をはやし立てるここの住民に呆れながらも、衣食住とある程度の給与がもらえるというのでタヌキは雇われるのを決めた
まあ、小さな町の茶番だし少し付き合ってみてもいいか
なんて軽く考えていたことが、タヌキの運命を変えることになるなんて、今のタヌキには分からなかった