羽衣さん、冬島
チェンジ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
話しを終えたローたちはいったん船へと戻ることとなり、外にいるベポに声をかける
「あっ、キャプテン!!
もう戻るのー?」
遠くの方まで行ったベポを呼び寄せる
遊び足りないと言った感じのベポの毛はもう雪まみれで、オレンジのツナギを着ていなかったらどこにいるかも分からないだろう
「…ねぇ貴方たち、このままグランドラインを進むんでしょ」
「あぁ」
「お願い!私を連れてって!
こんなチャンス、もうないの!」
ローの手を取り懇願するイッカク
それはずっとイッカクが願っていたことだった
「イッカク!貴女、なにを…ッ!!」
「お願い!私を連れてって!!
私は元の体を取り戻したい!!」
自分と同じように家族を失い、ドフラミンゴに恨みを持つイッカク
それにローはたじろぐことなく問う
「お前、この船の為に死ねるか」
胸にあるジョリーロジャーを指しながら、イッカクの目を射殺さんばかりで見つめる
「ッ!!」
「死ねるか?」
「!!…死ねないッ」
『……』
「私をこの身体にしたドフラミンゴを見つけ出し、元の身体に戻るまで…私は!這ってでも生き抜く!!」
「……いつかお前の体、俺が取り戻してやる」
「ッ、本当!?」
「だから…お前はいつでもこの船の為に死ね」
「!!!」
その言葉は抑揚はなく決して大きな声ではなかったが、低く強くイッカクの心へと響いていった
「それが出来るんだったら、船に乗ることを許可する
どの道、俺たちは1週間ここにいる
よく考えて言葉を選ぶんだな」
世話になった船に戻るぞとイッカクに背を向け帰路につくロー
その後ろをベポが続く
その様子にタヌキはクスリと笑い、イッカクに近づいた
ローが仲間を見殺しにするわけがない
『最善は貴女の良心に…』
しかし、厳しい航海だ
命の保証は出来ないとローは言いたいのだろう
無理に連れてく必要もついて行く必要もない
飛び出してきたイッカクの首に自身のマフラーをかけるとタヌキもその場を去りローの元へ駆け寄る
とその時、後ろの氷壁が崩れ落ち大きな影が姿を現す
“ムーーッ!!!!”
「デカッ!!
なんだアイツ!!」
「氷象ーッ!?
夏眠から目覚めたの!?」
深い毛に覆われて背たけ10メートルはあるマンモスのような氷の象
馬鹿でかい牙は透き通っていてどうやら氷で出来ている
ローは一瞥すると鬼哭を抜いた
「駄目!彼らは神の使いよ!
殺しては天罰が…ッ!!」
「room…」
イッカクが瞬きをする間もなく、ローの攻撃により1匹の氷象は崩れ落ちた
『相変わらずだね』
「神の使いを…」
「流石、キャプテンッ!!」
「神も殺す…覚悟のねぇ奴は一生神に祈ってろ」
今度こそ去ろうとするローたちをイッカクが大声で止めた
「…私は!!!」
『!!』
「あなたの船の為に死ぬ!神様は殺さないけど!だけど、元の身体も取り戻す!それが私の夢だから!!」
だから
「よろしくお願いします!!!!!」
イッカクの声は船で待機していたペンギンたちにまで届いた
「我が儘なやつだ」
『嫌いじゃないでしょ?』
「…さぁな」
1週間後、船からホワイト博士に手を振るイッカクがいた