羽衣さん、冬島
チェンジ
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『1ヶ月で…?』
「…えぇ」
『………そう』
ホワイト博士はそれ以上その悲劇の内容を口にすることはなかった
タヌキが追求することはなかったが、代わりにイッカクが口を開いた
「暗闇…叫び声…狭い部屋…小さな手に目を覆われて気づけば、この姿で沢山の人形と共に横たわっていた
私がその事件で覚えているのはそれくらい」
「………」
「そこからホワイト博士と逃げたの
ここの地下の実験室に…けど、その行いにこの島の氷の神の怒りを買ってしまった」
『神様の?』
「この国に仇をなすものに天誅はくだる…当たり前よ、彼らはそれくらいの行いをしたから」
山神信仰のあるこの国で育ったイッカクは神を疑うかけらもなく言う
「丁度そのタイミングでこの島の氷山が噴氷したのよ
魔人の時と同じ…」
『…その人たちが魔人の死体を盗んだの?』
「それはまた別の海賊…そいつらは闇みたいに暗くて見えなかったけど
ドンキホーテファミリーも噴氷が終わったときには全てを壊し消し去っていなくなっていた…」
「地下にいた私とこの子が助かったけど…私たち以外はどこを探しても見つからなかった
噴氷の被害も甚大だったから…」
新聞でも自然災害よるものだと書かれていた
だから、タヌキたち島の外の人間はこのことを知らないし、これからも知るすべはないだろう
彼女たちの話を聞く以外では
「そうか…」
ようやくローが口を開いたが、それは同情でも偽善の言葉でもなかった