羽衣さん、突入
チェンジ
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「好きなだけ停めてていいが…その間私の飲食の世話をしろ」
海賊相手に太々しい態度だが、ハートの海賊団はその言葉に甘えることにした
話を聞けば7つもあるという航路
クルー達は悩ませながら、船長を判断に任せたが、ローはもう決めているようだった
「ほぅ…グランドラインに入る前にそんなに知っているなんて珍しいな」
クロッカスが唸るのも当然だ
北の海から偉大なる航路へ行く玄関口となる島、レインタウンで2週間近く補給と情報収集に費やしたのだ
当然、ログホースも手に入れてある
ローの慎重な性格と計算高い頭を黄泉の国で痛感したタヌキからしたらなんの疑問もいだかなかった
急ぐ旅でもないうえ、元来のんびり屋なタヌキは存分に島を満喫出来たとなんの不満もない
海賊にしては穏やかな雰囲気にクロッカスの方が気が抜けるようだった
「キャプテン…あのクジラ大丈夫…?」
赤い土の大陸に頭突きを繰り返しながら吠えているクジラをずっと見ていたベポが堪らずローに助けを求める
他のクルーも心配そうだが、なにぶん大きすぎる相手にどうすることもできなかった
タヌキも止めずにそのクジラを見ていた
「…俺たちが口を出すことはねぇ
主治医はちゃんといるようだ…死にはしねぇだろ
安易なカウンセリングは逆効果だ」
ローはクジラの方も見ずにクロッカスを見ながら診断をくだした
主治医のクロッカスはバレてたかと吐いた
タヌキもローと同じ答えだった
彼の思いを安易に邪魔することは出来ない…いつか彼の思いが晴れる日を祈ることしか出来なかった
「タヌキ、行くぞ」
『うん…』
ログが溜まるのを待つ間クロッカスの話を聞くも、ものの数時間でハートの海賊団は出港となった
「またねーー!!」
「お前いつの間にそんな仲良くなったんだよ」
大きく前足を振るベポに文句を言うシャチとかわいいかわいいと見るタヌキ
偉大なる航海に入ってもこれは変わらないようだ
クロッカスも変わらずまた新聞を読み始めた
ベポの余裕も10分もしないうちになくなった
「いだっ!?なにすんだよ、ウニ!」
「は?俺はなにも、ぃで!!」
「!!、雹だ!」
特別荒れるという偉大なる航海1発目は、20cmを超える雹から始まった
照りつける青空の中
「お天気雹だ!」
「おい!舵を切れ!
12時の方向に渦潮がある!!」
「ぇえ!?」
『ベポ、進路がズレてる』
「ぇえ!?どどどどうしよう!」
「てめぇら落ち着け!
潜水する!各自位置につけ!ベポはログポースから目を離すな!!」
「あっ、アイアイ!!」
荒れる偉大なる航海がハートの海賊団を手荒く歓迎した