羽衣さん、見送る
チェンジ
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どれくらい経っただろうか
鵺が居なくなってもなお、そこに居続けるタヌキにローも動かないでいた
「キャプテーーン!タヌキーー!」
「タヌキ様ーーー」
遠くからベポたちの声がした
あちらもぼろぼろで四肢の封印も一筋縄ではなかったことがうかかえる
わいわいとやってくる
タヌキはその中になんだか懐かしい声と姿が見えた気がした
『ロー』
「なんだ」
『私、生きててよかった』
死にたくないなんて…しばらく忘れてた
心底嬉しそうなタヌキの姿に、ローの口角も上がる
「ズタボロだな」
だいだらぼっちの攻撃を受けあいてしまったタヌキの胸の傷に触れるロー
『ロー、ひとつ頼みがあるんだけど』
「なんだ」
『ここに新しい心臓が欲しいんだ』
とびっきりのハートが
だいだらぼっちに射抜かれた胸を押さえながら言うタヌキの予想外の願いに、ローはいつもの悪そうな笑みで答える
「いいぜ、飛び切りの心臓をくれてやる」
『ありがとう』
彼女の短くなった髪が風に揺れた