羽衣さん、おにがしまの合戦【犬に論語】
チェンジ
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ローから遅れてタヌキたちが甲板にでると、嵐が想像以上に吹き荒れていた
タヌキは飛んでいきそうな帽子を押さえた
甲板にはうまく引き上げた錦えもんたち赤鞘の侍たちが乗った小舟があった
「すまぬ!!!!
作戦は全て漏れていた!!!」
ポーラータングの甲板で嵐の騒音の中、喉が裂けるほどの大声で錦えんもんがこれでもかと深い土下座をしている
すでにモモの助をカン十郎に奪われている様子で、これではカイドウに挑む前にあんなに頑張った作戦はパァだ
それは錦えんもんが身に染みて感じている
「作戦が漏れたことにより戦の前に沈まされた仲間たち…皆がどうなったかもわからぬ!
20年時を超えたのに無念で死ぬに死にきれぬ!!
おでんさまにも合わせる顔がない!!!」
擦り潰れそうな声が嵐の中響いた
その声を無惨に切り裂くように百獣海賊団の船員が金切り声で笑った
「イタチ港に並んでた船は昨夜全部沈めたよ!!」
「船がなきゃ“鬼ヶ島”に上陸すらできねぇ!!」
あびゃびゃびゃびゃ!!!
サウザンド・サニー号、ポーラータング号、ヴィクトリアパンク号の3隻しかいないのを見て随分余裕そうだ
「たった3隻の小せぇ海賊船で侍たちを助けに来たからってなんだ!」
「キャプテンは?」
「1度は全員ワノ国で捕まった小物共!!」
『あそこ』
「四皇カイドウの名の下に沈めて終わりだ!!!」
百獣海賊団の口上をハートのクルーは誰も聞かずに自分たちのキャプテンを探し始めた
タヌキが指差した方向には、敵船にもうすでに辿り着いている我らがキャプテンと麦わらのルフィとキャプテン・キッドが見える
「おい来るな!
俺がやれば一撃なんだからよ!!」
「こっちが一撃じゃなねぇように聞こえるな!
お前ら2人とも邪魔すんな!下がってろ!!!」
「馬鹿が!お前が下がれ!!」
「とろい!
お前ら2人が敗者でいいだろ!!」
「「は・い・しゃ!?」」
敵の挑発…いや周囲のことなどなにも目にも耳にも入っていない三船長がそこにはいた
器用に喧嘩しながらたちまち敵を倒していく
瞬きの間に1隻沈んだ
『大丈夫そうだけど、中入る?』
ぽかんとその光景を見つめていた錦えもんたちに声をかけた
タヌキはローがいてあのルフィもいる状況でこのまま終わるなんて微塵も思ってなかった