羽衣さん、おにがしまの合戦【犬に論語】
チェンジ
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いよいよ決戦の日となった
「時間だ」
キャプテンの言葉にハートのクルーは持ち場につく
天候は嵐
波は逆巻く荒波
風は疾風・悪風
まだ潜水していないのにも関わらず、窓を荒波が打ちつける
イッカクに短くなった髪をといでもらっていたタヌキもイッカクにお礼を伝え、ツナギを整えてモコついたいつもの帽子を被る
ローと色違いの羽織りを準備していたペンギンは不服そうだが、ハートのクルー総出の討ち入りだから、今日ばかりはみんなと同じツナギでローの横に立っていたいとタヌキが押し通した
ハブ港からトカゲ港に変更になった目的地に向けて、いよいよとポーラータング号も潜水を開始した
潮流に船がグッと傾く
「行けるか、クマノミ」
「船長が望むならこの船は何処だって行けるよ!
ねっ、ハクガン!」
いつもの甘くてしょっぱいアイスを口にするクマノミの言葉にハクガンはグッと指を立てる
言葉通り、荒波も負けないエンジンと潮を縫うような舵捌きであっという間に海を進んでいく
ここを抜ければトカゲ港と言うところで、潜望鏡を覗いていたクマノミが驚きの声をあげた
「えぇっ!?」
「どうした」
「侍たちが小舟で出航してる!!」
「なに…?」
最悪の天候だぞ
あまりにも海を舐めすぎている
「その馬鹿な小舟を引き乗せろ」
そのローの後ろからひょこひょこついてきたタヌキが、クマノミの説明を補足する
『ロー、錦えもんたちがもう敵戦に囲まれてる』
「ッ!!まだ作戦もはじまってねぇぞ!」
裏切り者はカン十郎だった
タヌキから告げられる真実
結局、侍たちの方に裏切り者がいたわけだ
ローはその事を気にした風はなく、作戦が乱されている事に苛立っているようだった
タヌキの言う通り、カン十郎の手引きでやってきたオロチの手下の敵船がもうすでに何十隻も港に泊まっている
『ルフィやキッドたちはもう戦ってるみたいだけど』
「俺が行く!!!」
タヌキがどうする?と聞く前に、その2人の名前を聞いてローはパッといなくなった
「浮上!!!」
クマノミの言葉ととも、ハクガンが舵を思いっきり引く
ポーラータングの甲板に錦えもんたちが乗った小舟がうまく乗り上げた
『体力を温存しろって言ったのはローの方なのに
どうする?』
後ろで聞き耳を立てていたハートのクルーたちに呑気そうにそう言う
「ぇえ!?
タヌキでもわかんねぇこと俺に聞くなよ!!」
飛び出していったローに珍しくついていかないタヌキ
黄泉の国に置いてきたなんでか喧嘩したがる懐かしい昔の2人の部下が思い起こされる
邪魔しない方が正解と狂骨に教わったから、タヌキもそれに従う
先陣を切って暴れる船長に手を貸さないのは、麦わらの一味もキッド海賊団も同じのようだった