ある島に医師がおりました

ある日のこと、医師が浜に出かけ、海の景色を眺めておりました

ふと見れば、一本の木の枝に見たこともない美しい衣がかかっています

しかし、あたりに人影はありません

誰かの忘れ物だろうと、衣を持ち帰ろうとしたそのとき、どこからともなく天女が現れてこう言いました


「それは天の羽衣
どうぞお返しください」


ところが、それを聞いて医師は喜び


「これは俺の宝にする」


と返す気配を見せません

すると天女は


「それがないと私は天に帰ることができないのです」


とそう言ってしおしおと泣き始めます

医師は天女にこう言いました


「では、天上の舞いを見せるなら、この衣は返そう」


天女は喜んで春景色の中、羽衣の曲を美しく歌い、月世界の舞いをまた美しく舞いました

それをみた医師は、満足そうに笑いました

しかし、医師は羽衣を返してくれることはありませんでした



【羽衣伝説第1巻‼︎】
〜舞の書より抜粋！！好評発売中！！〜





「流行の絵巻もので！
旦那も1冊どうでぇ？」

「…なんか、身近で聞いたことあるような見たことないような話だな」

「全巻ください！！あるだけ！！」

「おい！イッカク！！
お前だけずるいぞ！」





カイドウとの決戦まであと14日…ッ！！