羽衣さん、戦う
チェンジ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「アイー、キャプテンとタヌキ大丈夫かな」
「あんだけカッコつけたんだ…死ぬ気でやらなきゃ船長にバラされちまう
こっちだって気にしてる場合じゃねーぞ」
妖刀を背負っているのはペンギン
ベポとシャチが、だいだらぼっちが好物だという酒を背負っている
ちぇ、せっかく俺がかっこよく決めれると思ったのに
悔しそうに酒を担ぐ姿をベポに褒められても何にも嬉しくない
ペンギンが持っていた小電伝虫でクリオネに連絡を取る
「2班、そっちはどうだ」
「順調だ、もう終わる
橋も落とした、後は網を仕込めば完成だ」
“み゛ゃあ゛あ゛あ゛”
「おいでなすった…切るぞ」
叫び声の方に目をやれば現れたのは10メートルはあろうかという獅子
「四肢って、そっちの獅子かよ!?」
「走れ!シャチ、ベポ!!2時の方向!!」
“み゛ゃあ゛あ゛あ゛”
黄泉の国に太陽はない
まだ方角の取り方がわからないペンギンたちは時計の針によって指示を出す
作戦通り、酒に釣られた四肢…もとい獅子
酒を持った1人と1匹が逃げる逃げる
ペンギンと数名のクルーがフォローに入る
「シャチ馬鹿!左だ左!!」
「しょんなこといわれてもーーー」
「気をひく、10時の方向に逃げろ」
ペンギンが妖刀を抜くと、シャチが泥にはまってコケた
「いでっ!」
「おい!」
その時刀が震えて自ら振り下りた
「!?」
その太刀からでた、妖力の刃が四肢を傷つけた
まさに妖刀
その威力にペンギンは目を見張りその場から動けなくなった
手だけではなく、腕までまだ震えている
「よかった!シャチ!!」
シャチが助かり、獅子が怯んでいるのを見てベポも喜びシャチの元へ駆け寄ろうとする
「ベポ!後ろだ!!」
ベポの後ろにはもう一匹の獅子
何匹いるんだよ!
シャチの叫びも獅子の唸りでかき消された
「うわぁあああ」
「ベポ!!」
「邪魔だ白いの」
ベポは動けず四肢の拳が当たりかけたとき、何者かがベポを横に吹き飛ばした
「誰だ!」
「私はしょうけら…兼ねてより闇の聖女(マリア)の右腕だ…」
ベポの前に現れた男のセリフにその場にいたクルーたちはぽかんとした
「……???」
「…マリア?誰だ?そんな奴うちにいたか?」
なんだかよくわからないが、シャチは確信した
あっ、こいつ残念な奴だ…
味方なのか…?
それすらも怪しい男
しかし、ベポを助けてくれたのも確かだ
「ってめぇ、誰がタヌキの右腕だって?!」
「ペンギン?」
「タヌキには船長がいるだ!余所モンがしゃしゃり出てきてんじゃねーぞ!!」
「あのペンギンさん…?」
先程まで木の上にいたペンギンがいつのまにか男に掴みかからん勢いで詰めている
駄目だ…うちにもいたわ
「なにをしている、しょうけら」
また男の仲間であろう男が1人現れた
「…っち、茨城童子か
邪魔をするな」
「ここは羽衣狐様の右腕である私に任せろ、雑魚ども」
「「なんだと!!」」
残念な奴が増えた
どうやらタヌキのかつての仲間っぽいことは理解出来た
でもタヌキが呼びたかってた仲間はこんな残念なこいつらなのか?
その時獅子の雄叫びが響いた
みると、2匹の獅子が合わさりひとつとなった
「げっ、パワーアップしやがった!」
「どけ…俺がやる」
「てめぇがどけ!」
果敢に獅子に攻め入る3人
っていうか、なんでペンギン、タヌキから借りたあの妖刀使いこなしてんの?
“ぷるぷるぷる…”
ペンギンがしょうけらに摑みかかる時落としたペンギンの小電伝虫が鳴いたのをシャチがとった
“がちゃ”
「も、もしも…」
「ペンギンか!なんかこっちにタヌキの側近を名乗るやつが現れて!っおい!勝手なことすんじゃねぇって!!」
「…すまねぇが、クリオネ
そっちでなんとかしてくれ」
「シャチ?なんでシャチが…」
“がちゃ”
「すまん!詳しいことは後で話す…ッ!」
「貴様!聖女様からマタムネを頂いていい気になるなよ!」
「ステージが違ったな、ハゲ」
あの妖刀、“マタムネ”って言うんだ
キャプテンの作戦実行出来るかな…
シャチには酒を持って目的地へと走るしかなかった