羽衣さん、どれすろぉざに挑む【オモチャの家事変】
チェンジ
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城下で暴れるローを抱えた麦わらのルフィを王宮の屋上で見下ろしながら、ドフラミンゴは難しい顔をしていた
シュガーが気を失い、10年もかけてきたオモチャが全てパァになったからだ
コロシアムもめちゃくちゃにされ、幹部が揃いも揃って情けない
「それにしても非力ッ…まだ幼い少女も守れんとは!トレーボル!!」
「黙れG!!実年齢少女じゃねーよ!
んねーんねードフィ!シュガーについちゃ本当に悪かったよォ!!」
「言い訳をするな!見苦しいバカ共め!
見GUるしいの“G”!!」
「…過ぎた事だ
お前らを攻めたところでなにも変わらない」
出来損ないの部下をもつと苦労する
口では咎めないドフラミンゴも、そこにいつもの笑顔はない
「ドッドフィ!その代わりといっちゃあれだがイイ手土産があるんだ!!」
「あぁ?」
トレーボルのベトベトのマントの中からてきたのは、海楼石の錠をはめられ意識を失ったタヌキだった
「そいつはローんとこの九尾じゃないか!」
「…ほぉー、コイツは…イイ手土産だ」
嬉しい誤算にドフラミンゴがまたいつものように笑った
それを見てトレーボルは見るからにホッとした
ローは逃したが、代わりに可愛い猫が手に入った
「いってこい、お前たち…頼んだぞ」
ドフラミンゴの命令のもと、幹部たちが1段目で暴れているコロシアムの戦士たちへと向かう
そして最上階には、ドフラミンゴとトレーボル、そして意識のないタヌキだけとなった
王の座に座ったドフラミンゴの手がタヌキに伸びる
しかし、その手は届く前に無意識の尻尾に叩かれてしまう
相当のダメージを負ったのか、弱々しいその攻撃はドフラミンゴに僅かな傷をつけることしが出来なかった
「ご主人様に爪を立てるとは…厳しい躾が必要の様だな…フッフッフッ」
そこで、ドフラミンゴは海楼石の錠をしても動き続けるタヌキの尻尾に疑問を抱く
「待て…」
こいつは悪魔の実の能力じゃないのか…?
「フッ…フッフッフッフッ!!!!」
こいつはただの虎の威を借る狐じゃあない!
それに気づいたドフラミンゴはもう笑いが止まらなかった
全く面白いモノを俺のもとへと運んできてくれたよ、ローは!!
「ドフラミンゴ…」
「なんの用だ、俺は今忙しいんだ」
「もう俺に望みはねぇのか…?」
ドフラミンゴの笑いを止めたのはベラミーだった
ベラミーはドフラミンゴの部下でありながら、そのドフラミンゴからの命令でコロシアムの中で暗殺されるはずだった
バルトロメオのお陰でなんとか生き延びたが、自分の船長がそんなことするはずないと信じられずにここまで来た
震える身体でドフラミンゴと向きあったが、ドフラミンゴは薄ら笑うだけだった
「そもそも…俺とお前とじゃあ目的か違うんだよ」
「?」
「お前はずっと海賊になりたがってた
だが、俺は違う」
「……どういうことだ」
タヌキの尻尾に叩かれるのを気にぜず撫でならドフラミンゴは言う
「俺は何でもよかった…この世界さえぶち壊せれば!!」
「うぅッ!?」
タヌキを撫でる手と逆の手をベラミーに向けると、ベラミーは一瞬のうちにドフラミンゴの糸にやられ地面に倒れ込んだ
「勝手に俺を慕い…勝手に俺に殺されにくる」
「ヴッ…ゥヴツ!!」
ベラミーを何度も何度もドフラミンゴの糸が襲う
「勝手な部下も俺は全く咎めない
お前は…いい船長をもったよ」
「…ッ………」
やがてベラミーはピクリとも動かなくなった
「…ロー、お前もこの手で殺してやるよ」
絶望の顔を拝んでからな
意識のないタヌキの横でドフラミンゴの糸がまた怪しく動いた