羽衣さん、どれすろぉざに挑む【交易港の騒擾】
チェンジ
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タヌキたちがトンタッタの力を借りて地下へ入り込んだ頃、ドフラミンゴは王宮でコロシアムの映像を見ていた
コロシアムでは、ちょうどキャベンディッシュの夢遊病で全ての挑戦者がやられ、レベッカのみが戦場に立っていた
決勝に進んだのはリク王の孫、レベッカだった
「フッフッフッ…お前の孫もヴァイオレットにしてもそうだ
今日は何の記念日だ?」
コロシアムに内密に出場していたドレスローザの元王・リク王は敗れドフラミンゴに捕らえられ、王宮に連れられていた
部屋の真ん中にあるトランプの4つの柄を象った4つの椅子のハートの椅子にはローが座らされ意識を失っている
「貴様が今朝とった行動はこの国全てを諦めるのに余りある事件だった…それだけだ」
ローの作戦によりドフラミンゴが七武海を降りたというニュースは、瞬く間にドフラミンゴにより誤報と訂正された
その絶望の大きさが、今日の各地での事件の発端だった
「お前はそうか…だが、ヴィオラは違う
あいつは計算高い女だ…賭けに出たのさ」
ドフラミンゴを裏切り、サンジの手助けをしたドフラミンゴファミリーの幹部ヴァイオレット…いや、元王族・ヴィオラ
ドフラミンゴも10年もの付き合いのあるヴィオラの性格は熟知している
「この俺に盾ついてきた期待の新人“七武海”トラファルガー・ローと凶悪な血筋を持つ2年前の“時の男”モンキー・D・ルフィの海賊同盟に俺が敗れることを望んでやがる!」
だが…とドフラミンゴはハートの椅子で気を失っているローを見る
「ローはすでにこの通り俺の手の中にいる!
麦わらのルフィはもうコロシアムから人間として出てくることはねぇ…」
死ぬか、オモチャになるかの2択だ
「今の所の奴らの動きと言えば…麦わらの一味の鉄人フランキーが1人で“オモチャの家”を襲撃しているらしいが、ウチの幹部に敵うかどうか」
唯一気になる点としてはそこだが
ドフラミンゴはサングラスをかちゃりと上げる
藤とらから九尾の情報は得ているし、麦わらの一味が半分残っていることも知っている
しかし、街をどこを見渡しても姿はない
全くの沈黙
自分たちの船長を見捨てたか?
他の麦わらの一味…そしてローのところのコマ、九尾は一体何処にいる
オモチャの家と王宮の玄関からしか工場へは入れないというのに、部下から報告すら入らない
「フッフッフッ!
まぁ結局…奴らは地下すらたどり着けないということか!!」
ドフラミンゴはローの頭の真横に足を落とす
あれだけお前が吠えようとも現実はそんなに上手くいかねぇよ
「お前の飼い猫が1匹…暴れたところでこの国は揺るがねぇ」
ローばかりに目がいきタヌキが音もなく、ドフラミンゴの大切なモノのそばに近づいていることにドフラミンゴはまだ知らない
タヌキが何者で何処から来たのか、ドフラミンゴは知らない
ローがドフラミンゴの過去を知らないように、ドフラミンゴもまたローとタヌキの過ごした時間を知らない
タヌキがローと別行動をした時点で、ドフラミンゴは血眼になってもタヌキを見つけるべきだった
【外壁塔正面入り口より報告!!
侵入者!麦わらのルフィです!!!】
その時、ドフラミンゴの電伝虫が大きく叫んだ
「ぁあッ!?
何を言ってやがる!」
ドフラミンゴがコロシアムの映像に映るルーシーの姿を見る
麦わらのルフィならまだコロシアムの中にいるじゃないか
【こちらB-2!外壁塔大食堂前!
間違いありません!侵入者は“麦わらのルフィ”です!】
「…じゃあ今!コロシアムいるあいつは誰なんだ!一体何か起きてやがる!?」
地下で暴れるタヌキたちの声はまだドフラミンゴは届かず、城内からの鳴り止まない電伝虫に頭を悩ませた
歴史が動きだした
…ローはまだ目を醒さない