羽衣さん、お迎えが来る
チェンジ
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青きじと遭遇したハートの海賊団は、島を出てから1.2日でつくはずの航路を潜水しながら4日かけて、更に青キジや海軍がいないか小舟で偵察までしてやっと次の島へと上陸しようとしていた
ローの治療のおかげでタヌキの傷も無事治療を終えた
あと1、2週間もすれば完治するだろう
クルーたちの質問攻めも治ってからと、船医のローから通告もでて船内は少しウズウズしている
腹の風穴が無傷で治ることに、タヌキは改めてローの能力の高さに感心した
安静ということで部屋で大人しくしている患者に、ローは上陸したら外へ連れてってやるかと、自室でコーヒーを飲みながら新聞を読んでいると事件は起きた
「キャプテン、大変だ!空に黄土色の霧が出てきて、30m先も見えないんだ!!」
「なに?」
「ど、どうしよう、羅針盤もおかしくなっちゃって!!」
ベポが見せる羅針盤はぐるぐると回り続ける
ローが甲板に出てみると、先程ベポが言った通り見たことのない色の霧---いやどちらかというと形状的には雲に近いかもしれない---がかかり視界は最悪だ
「キャプテン!大変なんです!
急に霧が現れたと思ったらこの有様で!
島すら見ない!」
そんなことあるか
次の島まで目と鼻の先だぞ
包まれた霧に甲板にいるクルーも狼狽え、だからといってなにもすることが出来ない状況だった
「…どうなってやがる」
ローが目を凝らすと、船首に影が見えた
「誰だ」
「………」
「おい…お前の仕業か」
ローが鬼哭を構えると、霧の間から尼頭巾を被り眼鏡をかけた女性が現れた
下は膝上の白のスカートに上は左前の黒の死装束のような着物、靴にパンプスを履き…なんともアンバランスな格好だ
「おっおんな!?
一体どうやってこんなところに?」
「…なに?ぶん殴って踏んでほしいって?」
「いや誰もそんなこと言ってねーわ!」
トンと船首から甲板へと降りてくる
「むさ苦しいわね、ここ」
「てめぇ、ここが何処だかわかってんのか?」
「さあ?あなた達には用はないんだけど…」
「あァ?」
「えぇと今はタヌキっていったかしら…いるんでしょ?」
女がローの方にそう呼んだ
「タヌキ…?」
『…荼枳尼(だきに)』
部屋にいるはずのタヌキがローの後ろの扉からでてきてそう呟いた