羽衣さん、どれすろぉざに挑む【交易港の騒擾】
チェンジ
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どんなことがあっても作戦を実行する
そう決意したのにタヌキは心が締め付けられる思いだった
流石にすぐに殺されることはないと思うが、ドフラミンゴなら何をするかわかったものではない
急いで終わらせてローの元に行かなきゃ
焦ってもいいことがないのは重々承知だが、早くなる鼓動は止められない
そして、作戦がいよいよ決行されようとしていた
オモチャの兵隊がトンタッタ族を鼓舞する
「これより!地下通路を通り敵地“交易港”へと入る!」
「狙いはたった1人!シュガーれす!!」
雄叫びを上げながらトンタッタ族が向かったの、地下の奥にある自分たちが掘ったというSMILE工場へと続く穴
そのサイズは大人1人が入れるほどの大きさだった
こんなところから工事に行けるとはこの島の人間誰一人知らないだろう
「せまい!モフランドはいいとして、俺とロビランドでギリだぞ」
『どういうこと?』
どんな時でもサイズ感の言葉に厳しいタヌキ
タヌキにきっと睨まれウソップは誤魔化す様に咳払いをした
「フラランド、お前その肩と腕外した方が」
「外せるかッ!!」
やはりと言うか、フランキーはどうにも通れそうにない
元々、タヌキやウソップたちすら通ることを想定されていないオモチャと小人専用の穴だ
「王宮のある台地の下部にあるオモチャの家より入るしかない
オモチャの家とは名ばかりの、中は地下へ続く通路だけが伸びている」
オモチャの兵隊が言うオモチャの家は24時間オモチャが働かされる強制労働の場所だ
『街を通った時見た
警備も厳重そうだったね』
下手すれば無駄に時間と体力を奪われるだけだ
だが、フランキーは気にしていなさそうだった
「へっ!ものののついでだ大暴れしてやるさ!!」
「おいおいそんなことしたらお前!」
「その方が都合がいいだろう?もふ子!」
『そうだけど…それじゃあフランキーが』
「俺が奴らの気を引いてるうちにお前はとら男との作戦頼むぜ!」
『!!、わかった』
デカイ機械の手で頭をガシガシと撫でられる
ドレスローザでタヌキと1番過ごしたフランキーもまたタヌキは悪い奴じゃないと思ってる
親戚の子どものように扱っているのは少し不満だが、タヌキは大人しく撫でられている
ローがいれば甘やかすんじゃねぇと怒ることだろう
フランキーはニヤリと笑うとお花畑を抜け、オモチャの家の東のドアへと向かった
フランキーを見送りトンタッタ族の力を借りてタヌキたちは地下通路の穴を駆け抜ける
そして、あっという間に“交易港”についた
大量の荷物の影に隠れ身を隠す
侵入は成功、まだバレていない様だ
連れてきたトンタッタの小人にタヌキ礼を言う
『ありがとう』
「いえいえいえ!」
さて、ここから次の一手を考えなければ…
“ガコンガコンッ!!”
『!!』
「…わっ、割と騒がしい場所なんだな」
荷物の反対側から大きな音がする
一体何がおこなわれているのかタヌキですらまだ分からない
ロビンがシッとウソップを制す
「おい!積荷を落としたのは誰だ!」
「ヒッ!?」
怒鳴るような大きな声にウソップはビクリと震えた
声を上げないように必死で手で口を隠している
緊張感が増す
「す…すみません…ゼェ…ゼェ」
「下敷きになったぞ!体が潰れてる!」
「働きマス、カラ…家族に会わせて…」
「バーカ!ノルマをこなせてないやつはスクラップ場行きだ!」
ウソップにも聞こえるその声は、タヌキにはもっと届いていた
怖くて…恐ろしくて…悲しい
けれど、ここで耳を塞ぐわけにはいかない
無表情に働くオモチャ…動かなくなって生きてるかも分からないオモチャ…身体の半分が壊れ引き摺られていくオモチャ
そして、オモチャに鞭を振る人間と、闇の交渉をする人間…
ドレスローザの闇を詰め込んだ場所だ
その規模も今まで見てきたものより桁違いだ
「えっ!?兵隊のやつもういねぇのか?」
交易港に気を取られている間に、オモチャの兵隊と何人かのトンタッタ族はもう次の作戦に移ったようだった
「隊長は“SOP作戦”が成功した瞬間に油断したドフラミンゴを討つという大仕事があるのれす!!」
どいつもこいつもドフラミンゴを討とうとするものばかりだな…
タヌキもローと共にドフラミンゴを倒したい気持ちはあるが、今は作戦の実行が先だ
「遠くに見えるイソギンチャクのような建物
あれが“幹部塔”れす!
標的シュガーがいる場所!!」
「…おい誰だこんなところでサボってるのは」
「ひぃいい!?」
「「『!!??』」」
恐怖に一歩引いたウソップが敵に見つかってしまった