羽衣さん、どれすろぉざに挑む【交易港の騒擾】
チェンジ
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【…いくらマリア様の願いだろうとそれは叶えられないな】
『!!』
【船を戻してドレスローザに引き返すよ
いいよな、船長】
【ああ!当たり前だ!!】
【やっぱりそうなるのよねぇええ】
サンジの後ろでナミの震える声が聞こえる
【おいもふ子!
俺たちは同盟を組んだんだ!そんな勝手なこと俺が許さねえからな!】
勝手ことをしてどっかいったのはルフィの方だ
勝手なのはどっちだ!
そうタヌキが言い返そうとすると、裂くように大きな音が電伝虫から鳴った
“ズドンッ”
「「「『!!??』」」」
「何だ!?」
その音の正体にいち早く気付いたのはタヌキだった
『ローッ!!』
ローがコロシアムの前でドフラミンゴにやられてる
激しい音と共にローの“声”が小さくなっている
ローから耳を離したことがいけなかった
それまでローは船を逃し、ドフラミンゴから逃げていた筈だ
…工場破壊まではドフラミンゴとは戦わないはず
それなのになぜ…
ローがどういう判断を下したかわからないタヌキ
ローなら無茶をしないと思ってたのに、なぜかドフラミンゴを前に意識を奪われてしまっている
「どうなっているの…?」
【おい!とら男!!
お前、何でミンゴと!!】
電伝虫から漏れるルフィの声だけが伝わる
何が起こっているのかその場にいない麦わらの一味には分からなかった
けど…タヌキには聞こえる
いや聞こえてしまった
【ガキが…図に乗り過ぎた】
【とら男ぉおおお!!!】
銃声が3発鳴り響いた
「おい!今の爆音と銃声は何だ!?
とら男がどうしたんだ!」
「そっちで何が起きてんだ!?」
ウソップとサンジが叫ぶが返事は戻ってこない
…今の銃声は確実にドフラミンゴがローを撃った音だ
「…ここに…もふ子がいなくてよかった…」
海楼石で出来た柵なのに、それでも外に出ようと柵を離さないルフィが力なく吐いた
それは電伝虫にはのらなかった
けれどタヌキの耳は届いていた
『………』
ルフィ…私はちゃんと聞いてるよ
ローの想いも、ルフィの優しさも
麦わらの一味が電伝虫に掴みかかる勢い取り囲む中、一歩下がったタヌキは深く深く帽子を被った
誰にも顔を見られないように
…貴方の力になりたいと言った
そんな私はなんと無力だろうか