羽衣さん、どれすろぉざに挑む【お花畑の変】
チェンジ
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このドレスローザは800年前までドンキホーテ一族が治める国だった
しかし、その800年前ドンキホーテ一族はこの島からいなくなった
ドンキホーテ一族は聖地マリージョアへ行き、19カ国の19人の王と共に世界政府を立ち上げた
創造主の末裔たちが、今世界に存在する“天竜人”であり…ドンキホーテ一族もそのひとつだった
ドフラミンゴがする話は、聞いたことあるようでローが知っているものとは違うものだった
「…じゃあお前は、“天竜人”なのかッ!
ドフラミンゴ!!」
そんな話聞いたことがない
藤とらの重力が重くのしかかる中、唯一動く口を動かす
「…“だった”と言うのが正解だ」
海軍大将もいると言うのに、ドフラミンゴは喋りをやめない
「酒でも飲みながらお前と出会うまでの昔話を聞かせてやってもいいが…そんな時間もなかったな」
ドフラミンゴがローから奪った心臓をもて遊ぶ
これで随分シーザーを脅してくれたようだな
「ドレスローザにいる九尾と麦わらの一味をなんとかしなきゃな
アイツらをナメきって大火傷した奴らは過去数知れずいる」
ローと共にロッキーポート事件を起こしたタヌキに、世界政府に喧嘩を売った麦わらの一味
「誰一人、無傷でこの島を出れると思うな」
「………!」
黙ってドフラミンゴの話を聞いていた藤とらが空を見上げた
「どうした?藤とら」
「…いえ何も…海の方で雷鳴がしたもんで」
「雷…?」
藤とらのセリフにドフラミンゴは空を見上げるが、雨など降りそうにない青空だった
そのセリフで、サニー号の到着に気づいたのはローだけだった
ナミが天候を操ることを知っているからだ
そんなことを知らないドフラミンゴは不思議そうに晴れた空を見上げる
「おーーい!ジョーカー!!
俺の心臓を返してくれ!!」
ちょうどその時シーザーがローたちを追って現れ、ドフラミンゴと藤とらの意識がそちらに向く
「心臓!俺の心臓!!」
「………シーザー」
己の手の中でドクンドクンと脈打つ心臓を見つめる
俺が今弄んでいたのに…シーザーは幾分元気そうだ
「…それがシーザーのものと言った覚えはねぇぞ」
「!?」
「てめぇっ、何をー!?
てめぇ今日1日、その心臓で俺を脅してただろ!!」
ドフラミンゴがその心臓を握りしめると、シーザーの後を追ってきた海兵の1人が苦しみ出した
「ぎゃあああ!!」
「部下の悲鳴だ!!
何をする!?天夜叉!!」
藤とらが声を荒げドフラミンゴに剣を向ける
その一瞬の隙にローにかかった重力が緩くなる
「しっかり“重力”かけときな、藤とら
俺が逃げるぞ」
「!!!」
“shambles”
いつの間にか円を展開したローがいた場所には石が置かれていた
ローはシーザーを掴みその場から逃げ出した
「ジョーカー!!助けてぇえええ!!」
もう何度目かもわからないシーザーの叫びが響いた
ローが砂浜まで飛ぶと、予想通りサニー号はすぐそこまで来ていた
ドフラミンゴと藤とらを巻きながら遠回りして向かうしかない
ドフラミンゴまで連れていったら全部パァだ
橋まで向かいドフラミンゴの意識をそらす
しかし、そのローの判断も虚しく闘魚の群れに襲われたナミたちの叫びがグリーンビットまで響いた
「そう言うことか…!!」
「しまったアイツら!!」
ドフラミンゴが雲に糸をかけて、一目散にサニー号に向かっていく
「待て!ドフラミンゴ!
アイツらは関係ねぇんだ!!」
ローの声などドフラミンゴが聞くわけない
クソッ、このままじゃ間に合わねぇ!!
「ドドドドフラミンゴッ!?
すごい勢いでこっちくるぞ!!」
「フッフッフッ…よく見ろ、ロー!
目の前で同盟の一味が無惨に散る姿!」
「ヒィッ!?とら男、助ッ」
「オイッ!!」
その場に届いた声はローのものでもナミたちサニー号にいるものでもなかった
「泣いて嫌がるウチの仲間に!!
近寄んじゃねぇよ!!」
「サンジぃい!!」
「サンジくん!!」
「サンジさんッ!!」
「“悪魔風脚(ディアブルジャンプ)”
“一級ひき肉(プルミエールアッシ)”!!」
間一髪
サンジの蹴りでサニー号は守られた
サニー号は歓喜に包まれる
だが、ドフラミンゴの攻撃は止まない
自分も早く向かわなければ…
ローは砂浜に落ちていた丸太を拾い思いっきり投げ、円を広げた
「“room”」
丸太の位置と自分、そして自分とドフラミンゴの位置を変える
ドフラミンゴは全く出鱈目な遠くの方で糸の束を放った
「ちっ、ローか」
ドフラミンゴはすぐさま雲に糸を引っ掛けこちらを追ってくるが、距離はある
これで少しは時間が稼げるだろう
また能力を使いローはサンジを捕まえた
「ローッ!?」
「悪りぃ、俺のミスだ
船へ飛ぶ!」