羽衣さん、さうざんどさにぃに乗船
チェンジ
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繋いだ電伝虫からドフラミンゴの声が聞こえてくる
タヌキはローの横で静かに息を呑んだ
麦わらの一味は船の後ろの方で子どもたちを見送っているため、この場にはローとタヌキしかいない
ローの作戦はうまくいき、バッファローとベビー5を乗せたヨットをドフラミンゴは見つけたらしい
ローは息を吸い、ドフラミンゴに話しかけた
「こりゃ驚いた…ボスが直々にお出ましとは」
『………』
【ローか…久々だってのに中々会えねぇもんだな】
「お探しのシーザーなら俺といっしょにいる」
ローはタヌキに受話器を向ける
タヌキは手に持った音貝(トーンダイヤル)を押した
“ジョ、ジョーカーーー!!だずげでぐれぇ!!”
チョッパーが治療中だとシーザーを渡さなかったため、ウソップが持っていた音貝を貸してくれた
まあ、本人を連れてきて余計な事を喋って面倒事になるよりマシだ
【ベビー5とバッファローの体はどこにある?】
「さぁな…余計な質問はするな」
ローはドフラミンゴが焦るように努めてゆっくりと話す
「取引をしよう」
いよいよ本題だ
タヌキの尻尾も緊張したようにブワリと膨らんでいる
【フッフッフッ…頭を冷やせ、ロー…ガキが大人の真似事なんてするもんじゃあない
あまり俺を怒らせるなよ】
「怒らせる?
お前にとって大切な取引相手は“四皇”の1人…大海賊“百獣のカイドウ”
お前の方こそこの男だけは怒らせるわけにはいかねぇ筈だ」
【………】
ドフラミンゴが黙った
電伝虫が汗をかきはじめ、ドフラミンゴの様子が透けて見えるようだった
イケると思ったローはたたみかける
「お前が“SMILE”をもう作れないと奴に知れたらどうなるだろうな
話し合いの通じる男じゃない」
【わ、若…顔色が】
ドフラミンゴを心配するバッファローの声も聞こえる
「お前は消される」
【おい!ロー!!冗談が過ぎるぞ!!
どうすりゃ、シーザーを返す!?】
あのドフラミンゴが隠しもせずに焦っている
シーザーというカードを持っているだけで、ここまで奴は焦りを見せる
「七武海をやめろ」
【っ!?】
『………』
ローがどれほど大きな事を言っているのか、タヌキは理解してるつもりだった
ドフラミンゴが再び押し黙り、その重さを再確認する
「…リミットは明日の朝刊
新聞に報じられていればまたこちらから連絡する
何もなければ交渉決裂だ」
がちゃり
ローは受話器を置いた
時間にして5分ほどだった
この5分が、明日世界を変えるのだ
『おつかれ』
ローから電伝虫を受け取り尻尾にしまう
ローはもう一度大きく息をするとタヌキの首筋に頭を埋めた
「これからだ…俺たちは」
『うん』