羽衣さん、ぱんくはざぁどの戦い【夏の陣 前半戦】
チェンジ
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ペンギンが用意してくれた黄色いコートに身を包み、ローとタヌキはパンクハザードへと来ていた
ゾウに向かう仲間と別れ、真っ白な雪景色の中
世界に2人しかいないように錯覚する
「いくぞ、タヌキ案内しろ」
『うん』
前を歩き出したローにタヌキは声がする方へローを案内する
『こっちが来たってバレてる
もしかしたら映像伝電虫で見られてるかも』
「そうか、なら都合がいいな」
しばらくしてベガパンクの元研究所が見えてくる
と同時に、防護服を見にまとったシーザーの部下がローとタヌキを出迎え銃を向ける
「七武海トラファルガー・ローと九尾のタヌキだな!!
こんなところに何のようだ!」
「ここの“M” (マスター)と話がしたい
もう“見ている”んだろ?」
「!!!」
映像伝電虫越しにローと目が合ったシーザーは震え上がった
おいおい…七武海の小僧が九尾まで連れて何を考えてやがる
2人まとめてかかられては手下共ではこいつらに到底敵わないだろう
シーザーにとって手下の命などどうでも良かったが、研究所を壊されるのだけは避けたかった
「“M”…どうするの?」
部屋の隅にいたすらりと手足の伸びた女性、モネが問いかける
「通せ」
「ハッ!!」
入り口近くにいた部下が大きく返事をし去っていく
「何か目的か知らねぇが、この俺相手にうまく行くと思うなよ!!シュロロロ!!!」
果たしてどちらが手の上で転がされるか
シーザーの高笑いが終わらないうちに、ローとタヌキは研究室へと案内された
ローはまだ何も言われてないというのにドカリとソファに座り、タヌキもその横についた
「まさかこんな島に人がいたとは驚きだな」
「シュロロロ…それはお互い様だ
無駄話はいい…さっさと要件を言え!!
何のためにこの島に来た!?」
「記録のとれねぇこの島に来るのも苦労した
元政府の秘密施設だからな…この研究所内に現在も続く世界政府の研究のあらゆる証跡が残ってるはずだ」
しばらくこの島に滞在したい
いきなり目の前に現れた七武海トラファルガー・ローにシーザーは目に見えて動揺している
その横には九尾もいるのだから必死で上げる口角も虚勢を張る声も震える
「……このパンクハザードに滞在を?」
「この研究所内と島内を自由に歩き回れりゃそれでいい
こっちもお前の役に立つ何かをする」
「なに?」
ローの提案にシーザーも食いついてきて入るがまだこちらの腹を伺っている
怪しまれるのは百も承知だ
そんなシーザーの視線を気にした素振りもなくローは話を続ける
「お互いつまらねェ検索はしない…勿論、俺がここにいることも他言するな…“ジョーカー”にもだ」
「!?」
その名を知っていたことにガスガスの実の能力者のシーザーは文字通り体ごと震えた
大袈裟なリアクション…随分わかりやすい人だ
「随分訳知りじゃねぇか…!
なぜそこまで知っている!?」
さあなと答える気のないロー
やっぱり交渉事はローに任せるに限る
タヌキは隣で黙って見てるだけでいい
そんな視線だってシーザーには恐ろしい
「何も知らねぇド素人が飛び込んで来るのとどっちがいい?」
「シュロロロロ…成程同じ穴のムジナってヤツか…」
“ジョーカー”の名を出され引くわけもいかず、シーザーはローたちの滞在を許可せざるを得ない
しかし、シーザーもタダでローの条件を飲むことは出来ない
「信用は出来ねぇが害はねぇかもな
なぁ、モネ」
シーザーは優秀な助手に助けを求めた
「…北の海出身、死の外科医、能力はオペオペの実…医者なのね」
何かを書いていたモネは、顔を上げ瓶底眼鏡を外してローを見る
「この島には毒ガスに体をやられた元囚人達がたくさんいるんだけど…治せる?」
「ぉお!それはいい案だ!!シュロロロロロ!!」
ローがその条件を飲むことで2人はパンクハザードでの滞在を許された