羽衣さん、ろっきぃぽぉと前夜
チェンジ
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「お前が否定しても泣き叫んでも引きずってでも連れて行く…覚悟しろ」
『泣き叫ばないよ
覚悟なんてとっくのとうにしているから』
「そうか」
『…ロー?』
ローがタヌキを抱きしめぽつりと吐いた
「俺は14年前…故郷を失った」
ローが自らその弱みを言うとはタヌキは思っても見なかった
しかも、このなんてことないタイミングで
でも止めてしまったらいけない気がして、タヌキは黙って聞いていた
「病で妹を…家族を失った
そして、大好きな人と出会った」
『うん…』
抱きしめられるローの腕が強くなる
ローの心臓の音が忙しなく動く
時に穏やかに怒りに悲しみ揺れ動くのを、タヌキは静かに聞いていた
「彼の名は“コラソン”元ドンキホーテファミリー最高幹部…俺に命をくれた恩人でドフラミンゴの実の弟だ」
『………うん』
「コラさんは…自分の命と引き換えに俺をドンキホーテファミリーから、解放してくれた…自由をくれた…ても俺は…そんなこと願っちゃいねぇ」
コラさん…
ローの首筋に顔を埋め抱き返す
「俺は何としてでもドフラミンゴを討たなきゃいけない…それがコラさんの本懐だからだ」
声をかけることも
顔を見ることも
タヌキはしなかった
まるで迷子の子どものように
ただ黙って抱きしめた
そして何回も交わした約束繰り返す
「俺は…七武海にも四皇にも負けねぇ
だから、タヌキ俺の横にいてくれ」
頼む
そう漏らしたローはタヌキが聞いた中で1番弱々しかったが、いつだって心強かった
その約束の答えはいつも決まっている
『あいあい、キャプテン』
明日、世界が動く