羽衣さん、ろっきぃぽぉと前夜
チェンジ
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偉大なる航海前半の海・無の島、ノッキンググラウンドー停止した大地ー
生き物の影すら感じない、太陽も沈まない…時が止まったような無人島にハートの海賊団がいた
いつものようにローはタヌキを連れ、ふらりと船を離れていた
タヌキも散歩は好きだ
決して口数が多いとは言えないが静かな時間も穏やかに感じる
それはローも同じだった
あの戦争後世界は大きく動き、毎日違う海賊が新聞の一面を飾っていた
しかし、その中にローの名前もタヌキの名前もハートの海賊団の名前もない
ローは長い沈黙を続け、タヌキはローの隣にいた
穏やかに時間が過ぎていた
そしていよいよ明日動き出す
世界はまだ明日この2人が大事件を起こすことを知らない
「明日になればもうどこにも引き返せねぇ…考え直せるのは今だけだぞ」
タヌキの方も見ずローはそう言った
静寂の島にローの声だけが聞こえる
「タヌキ」
何度ローに名前を呼ばれただろうか
緩やかな温度上昇には気付きにくい
気づいた時には危険指数を上回り、もう元の体には戻れない
そんな感覚だ
千年と生きてきた
でもタヌキにとって、ローたちと出会った時からの方がいっぱいだった
いっぱいであったかくて幸せで
千年先もみんなと…ローいたいと思う
『私はローの言うことに従う』
「……そうか」
『でも…ローのそばにいろって命令、私が死ぬまで有効だと思ってる』
それはずっとタヌキの中で揺るがない事だった