羽衣さん、あまぞんりりぃに上陸
チェンジ
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「女!貴様であれば、監視付きで入国を許す
一応!!ルフィの恩人じゃ、食料くらいは保証しよう」
『!!!』
その予想通り、高圧的な態度にタヌキは臆することも嫌悪することもなかった
が、タヌキは気づいてしまった
あっ、なんか…すっごい親近感!!
かつて高圧的な態度で支配してきた羽衣狐のタヌキには、むしろハンコックの態度に親近感を覚えてしまった
これはローですら予想していなかった
「蛇姫様!ルフィが目を覚ましたとの事!!」
「ほっ本当か!!…はぁ…よかった!すぐに会いたい!!」
ルフィの名前を聞いた瞬間人が変わったようなハンコック
やっぱり無理してたんだ!
私も威厳保つの大変だったよ!
ベポのことも無理に威厳を保つためにやってたんだ!
私もそうだったもん!
私にも“妾”って言ってた時期がありました!
懐かしいなぁ
尻尾がふわふわ揺れたが、ハンコックはルフィに夢中だ
『麦わらのルフィのこと好きなの?』
「!!、なんじゃ貴様!
貴様もルフィを狙っておるのか!」
『ううん…お似合いだと思って』
「!!!」
いつか終わる日がくるといいね!
自己完結とともに、壮大な勘違いをしたタヌキは勝手にハンコックを応援することにした
ハンコックとの恋バナでひと通り盛り上がった後、
ローから頼まれた医薬品を貰い尻尾に仕舞った
『ありがとう』
「タヌキ!貴様は珍しく話の分かるやつじゃ…まだ話たりんのぉ」
『うん、ハンコック
また会ったら進展教えてね』
タヌキとハンコックは呼び捨てで呼び合う仲になり、電伝虫の番号交換までして別れた
これにより、タヌキはローに内緒でハンコックと定期的に電伝虫する仲になった
新しい同性の友達に尻尾を揺らしながらタヌキはハートの海賊団の元へと戻る
ハートの海賊団はいつもと変わらずヤンヤと盛り上がっていた
まだタヌキの存在には気づいていないようで、女ヶ島へのロマンを馳せている
森で暴れるルフィはジンベエに任せているらしい
あんなにズタボロだったのによく身体が動くものだ
そこに海から1人の男が上がってきた
ここの海一帯は凪の帯、海王類の巣だ
人間が来れるところではない
ローたちが顔を向けるとそこには信じられない人物が立っていた
「えーーー!!冥王レイリーーーー!!!」
凪の帯を泳いで渡ってきた伝説の男にハートのクルーは震え上がった
全く常識の伝わらない想像の斜め上をいく男に恐ろしさを感じる
レイリーといえば、海賊王ジョリー・ロジャーの副船長ではなかったか
なんでそんな人がこんなところに?
「ルフィ君がここにいると推測したのだが」
まさか冥王とも知り合いだったとは
知れば知るほど信じられないことばかりだ
まだ状況を理解出来ていないタヌキを見ながら伝説の男は笑った
『!!!』
気づかれてた
「変わったお嬢さんもいるようだ…君たちもまた新たな時代となるだろう…」
冥王の言葉はまるで予言のようだった
ローはその言葉に帽子を深く被り直す
「出るぞ、出航だ」
タヌキが戻ったことを確認したローは出航の指示を飛ばし、ハートの海賊団は女ヶ島を後にする
大半のクルーが名残惜しそうに最後まで女ヶ島を見ていた
そしてタヌキも新しく出来た友人に尻尾を振った
頑張ってね、ハンコック!