羽衣さん、診られる
チェンジ
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「で、お前はなんの能力者なんだ?」
『…能力者?』
ローの言葉に意味が分からないタヌキの首が自然と傾く
後片づけをクルーたちにまかせ、ローはタヌキを自室に連れてきた
しかし、この世界の知識を知らないタヌキにはローの質問は何も答えられなかった
「キャプテンも能力者なんだよ!
なんでも切れちゃうけど海に嫌われてカナヅチなんだ」
タヌキが運び切れなかった残りの洗濯物を運んできたベポが補足する
なるほど、出会った時から使っていた変な能力は“能力者”のことで
引き換えに“カナヅチ”になったのか
なんの能力者か聞かれたから、能力者には種類があるのか…
『この能力は生まれつきだし別に海は泳げるよ』
「生まれつきねぇ…能力は浮遊のみか?」
『うーん、色々…ある』
どこまで言おうか…
タヌキは思念し、尻尾以外の能力については話そうとしたが、ローはふっと短い溜息と共に腕を組んだ
「この船には、3つルールがある
ひとつ、俺の命令は絶対
ふたつ、俺に隠し事は許さねぇ」
『同じじゃん』
「みっつ、俺の定期検診を受けることだ」
悪魔の実は、伝説と言われるほど希少な存在で、悪魔の実の存在自体を知らない者や、その噂しか知らない者も多い
タヌキが知らなくてもおかしくはない
が、ローはどこか引っかかっていた
隠し事も俺の前では無意味だ
ニヤリと笑ったローの真意を目の当たりにするまであと5分
タヌキが最初の定期健診を受けることがベポによってあっという間に狭い船内に広まった
「タヌキ、大丈夫かなー?」
「新人はみんな通る道だよ」
「定期検診…俺も苦手だ」
「ベポは人一倍念入りにやるからな
みんな嫌だよ、自分の体をあんな隅々まで調べられたら」