大金を抱えたペンギンが機嫌悪そうに出航の準備を指示する

船長はとクリオネに聞かれ、もうすぐ帰るとこれまた不機嫌に答えた

ペンギンの言葉通り、まもなく島から帰ってきたローから慌ただしく出向を告げられる

ペンギンに残りの作業を任せると、ローは疲れたとタヌキを引きずってさっさと自室へと戻ってしまった

いつもと違う様子にクルーの頭にはてなマークが浮かび、イッカクがシャチに聞いた

シャチはキャプテンキッドに出会ってしまったなど自分の失態を隠しつつ、ローとタヌキが鬼纏をしたことを話した


「なにそのイベントッ…！！」

「お前のせいで俺がどれだけ大変だったとッ！
それなのにお前はそんなイベントッ…！！」

「イベント？こっちは海軍に追われて大変だったんだぞ！」

「そんなもん、自業自得だ！
タヌキと勝手に約束しやがって！俺がどれだけ苦労したか」

「本当よ！船長とタヌキのコラボ見たんでしょ！ズルい！私も見たかった！！」

「コラボって…」


…というか、いっしょにいたベポはなんで責められないんだ

責められるシャチの後ろで、ベポはウニ達に体をめいいっぱい使って説明している


「カッコよかったんだよ！
キャプテンの背中にタヌキがシュッて入っちゃって、そしたらキャプテンがぶわわわわぁって！」

「ぅおおおお！流石、船長！！」

「そりゃかっこいいでしょうね！」

「いや、今のベポの説明でわかったのかよ」

「シャチだけズルいぞ！」

「そうだそうだ！！」


ブーブー言うのはペンギンとイッカクだけではなく、クリオネやラッコたちまで声を上げた

シャチは不機嫌になってしまったクルーの機嫌取り追われるのだった

タヌキとキッドがこの島で会ったことは、後日きっちり新聞に載り、タヌキとシャチの嘘は早々にバレてシャチの予想通りとなった