羽衣さん、春島【晩春】
チェンジ
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手当てを終えたハートのクルーは、騒がしいセイウチ親分とトド姐さんの方に目を向けた
「なんだ喧嘩か?」
「2人の痴話喧嘩はいつものことであります!」
「へー、痴話喧嘩…って!」
「え゛!?あの赤の女王とセイウチ親分が夫婦ぅ!?」
アデリー隊長から衝撃の真実を告げられたシャチが声を上げた
「はい!姐さんと親分の痴話喧嘩は昔っからであります!
流石に今回のように激しいものは珍しいですが!」
「つまり今回の件は痴話喧嘩だったってわけかよ!」
その話を聞いてハートのクルー全員がため息をついた
「そうだ!こんなに世話になったんだ!
お前たちに見せたいものかある!」
「あ?」
「いいわね!
きっと気にいるわ!!」
『わっ!!』
ローの腕を引っ張るセイウチ親分にタヌキの腕を引っ張るトド姐さん
強引さは似た者夫婦かもしれない
そのまま部屋の外へと連れられて行ってしまった
もちろん、残されたクルーたちも後を追おうとするが、ふとした疑問がクルーたちの脳裏に浮かんだ
「なぁ…」
「多分俺も同じこと思ってる、聞くな」
「えーなになに?」
「船長とタヌキが喧嘩したらどっちつく?」
「………」
ふと頭をよぎった疑問にハートのクルーは凍りついた
今回のセイウチ親分とトド姐さんのように、ローとタヌキが大喧嘩したら…
それこそ島ひとつ吹き飛んでしまいそうだが
「えー、でも俺キャプテンとタヌキが喧嘩したところみたことないよ?」
「………ッ」
「じょっ、冗談!もしもの話だよ、イッカク!!
そう落ち込むなよ!」
可能性はゼロに限りなく近いことは、ハートのクルーである自分たちがよく知っている
もし…なんて…考えるのも恐ろしい
本当に冗談であって欲しい
不安を振り切るように、慌ててローとタヌキたちの後を追った