羽衣さん、春島【晩春】
チェンジ
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予期せぬ来訪者に顔を真っ赤にして怒っている赤の女王に、怯むどころか平然と賭けの勝負を誘うロー
「ふん、なにを戯言を…」
「ふーん、この勝負降りるのか?
あぁ、負ける勝負は乗らないんだったな…臆病者」
ブラフだ
言葉巧みに相手を勝負の場に引き摺り出したり降ろさせたりするカジノでもよく使われる技だ
こんな場面でよくそんな技を使える…
傷だらけ身体で妙に冴えた頭でセイウチ親分は思った
俺は死の外科医を甘くみていた
「ワッニッニッ!!面白ィことをいうねえ!小僧!!
いやいや!確かにここはカジノ場!1度このカジノに入ってしまえばどんな方でもお客様だ!ここの支配ィ人として全力でおもてなしをしよう!!」
ただでさえ大きい赤の女王のトドの身体が更に大きく膨れ上がる
先ほどのハートのように、悪魔の実の能力だけではありえないほどの巨大化だ
しかし、その“力”はハートとは比べものにならないもので…その巨体に床にヒビが入る
「グゥッ!!??」
赤の女王の一振りで部屋全体が揺れ、セイウチ親分の傷口から大きく出血する
「タヌキ、少し耐えれるか?」
『ん、大丈夫』
タヌキはローに持っていた“お医者さんカバン”を渡すと【二尾の鉄扇】を取り出した
「私が負けるなどありえぬ!!私を舐めるなぁあ!!」
『感情的に博打するのはオススメしないなぁ、女王様』
挑発したのはローなのに、女王と対峙したタヌキをみてセイウチ親分は心配になった
赤の女王の強さは誰よりも知っているからだ
「嬢ちゃんは大丈夫ゥなのか?」
「問題ない
他人より自分の心配をするんだな」
「ゔっゔぅ」
「!!」
ローが止血をしようと手を伸ばすと、スルスルとセイウチ親分の姿が変わっていきガタイのいい人間の男の姿になった
「お前も動物系の能力者だったのか」
「カババっ…セイウチなのに泳げないなんて笑っちまう
手当てするにはこっちの方ゥが都合ゥがいいだろ」
能力者だから泳げないのは当たり前だが
確かに人間の姿の方が手当てはしやすい
治療をするローの腕をセイウチ親分が掴んだ
「なぁ頼みがあるんだ」
「なんだ、治療費ならちゃんと請求してやる」
「トド姐さんを殺さないでくれ
俺の愛する妻なんだ」
「なに?」