羽衣さん、出逢う
チェンジ
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羽衣狐は見たことある
ソイツは突然現れ
その場の全てを掻っ攫っていく
それが、主人公というやつだ
もしかしたら、彼もそうゆう存在なのかもしれない
ダークヒーローなんてものもいるし、それは見た目じゃ推し量れないものだ
あぁ…やられ役ってものは果たしてどこまでついてくるのだろうか
…でも、まぁいい
こちとら何百年やられ役やってると思ってるんだ
その時空気が変わったのをローは感じた
しかし目の前の女は先程と変わらず佇んでいるだけだ
そう…なにも変わらず
心臓を取ったというのに…
今まで出会った敵とは格が違うようだ
『すまないが…ソレは返してもらう』
その空気にローに一筋の汗が流れ戦闘態勢に入った
と、その時
バタンッ!!
「姫さまー!ご無事ですかーー!!すまない、タヌキさん!!オリマーだけを行かせるつもりが変な奴らまで行ってしまいました!!」
まさかの登場にローとタヌキは一瞬動揺した
しかし、タヌキの方が早く気づきローの手の中の心臓を取り返した
「っ!!」
早ぇ…
ローが気付けばタヌキは元の位置にまた佇んでいた
『大切なものはちゃんと持ってなきゃ意味ないよ』
「…チッ」
「ほら、兄さん!早く姫様を助けるんだろ!!」
「ひぃ!!」
『あっ!』
先程、酒場にいた男たちに押されて弱気な男が一番前に出された
檻の中にいる女がそわそわと動きだすし、目の前の女と目線を合わせ頷きあう
『フハハ、この小娘を助けにきたのか!』
「キャアアア、タスケテー、オリマー、コロサレチャウー」
……なんだ、これは
ローの顔に戸惑いが浮かぶ
あんな弱気な男に倒せるとも思えない
なのにだ
目の前の女は、なにもされていないのに急に胸を押さえて苦しみ出した
『ぐぅぅ…貴様ッなにをしたッ!』
「…え?僕はなにも…」
『ぐぅう!今、お姫様を狙われたら止めれないかもしれないーー』
「キャアアアア、今のうちに助けてくれたら助かるかもしれないーー」
「………?」
なんとも勘の悪い男だ
「馬鹿!!今行くんだよ!!」
「ぁあ!!覚悟しろ、悪党め!!」
『ぐわわぁあ』
そして、なんだこの茶番は
ローが呆れて見ていると、仕事を終えたペンギンたちがやってきた
「あっ!船長!
地下のお宝は全部持ち出しました!」
「あれ?こっちにベポ来てませんか?途中ではぐれて…ってなんすか?これ?」
「知らねぇ…」
『うわあああ』
こっちが教えてくれ