羽衣さん、秋島
チェンジ
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あれよあれよと言う間に国のど真ん中にある大きな塔へと案内された
顔のようなデザインがついた前衛的なアートでタヌキには理解しがたかった
「正面の赤い太陽は現在を
裏の黒い太陽は過去を
頂上の黄金色の太陽は、我々の光り輝く未来を表して我が国を見守っているのです」
訂正
どうやら顔ではなく太陽だったようだ
タヌキに芸術は無理なようだ
「ベポ様!こちらなのら!」
こんなに歓迎されたのは初めてで戸惑ったが、既に用意されていた食事にローたちはありつくことにした
「わてし、ベポ様と離れたくないのら!!
けど…ベポ様にはやらなくてはならないことがあると…」
「あァ、目的を果たしたら必ず戻ってくる…とベポが言っている」
「そうですの!ベポ様!!」
「ふぇ…?」
口にめいいっぱいご飯をためたベポの気の抜けた返事を覆い隠すようにローが応える
「口下手なんだ、許せ」
「そうなんですの?
それも素敵なのら、ベポ様!」
「だから、この先航海に必要な物資が欲しい…とベポが言ってる」
「任せてくださいませ!!
ね、タロー!」
「はい、もちろんでございます」
『…ベポ』
「悲しむか食べるかどっちかにしろ」
すっかり姫の扱いが慣れたローの隣でタヌキは奪われたベポへの悲しみとだされた食事の美味しさに複雑な思いだった
隣ではラッコがレシピを聞いている
「今回はベポのお手柄だな」
「はじめてこんなに歓迎されたぜ」
『どうしよう、ペンギン…ベポがお婿さんに行っちゃう』
「いや、行かねぇよ」
「わてし、ベポ様の事が大好きなのら!
ずっとずっと…大好きなのら」
「……ありがとう
俺も姫の事だいすきだよ…?」
「ヘケッ…相思相愛、なのら」
「おれはメスグマにしか恋ないけど」
「ふ、ふられたのら…ッぅう!」
ベポとの会話中に急に苦しみ出した姫様
喉でも詰まらせたかと思ったが、側近たちが慌てだしただ事ではないようだ
「ハム姫さまがたおれたぞー!!!」
その言葉を聞きつけメイドや執事、在住医と思われる白衣を着た者がゾロゾロと現れた
そのまま姫を運ぼうとしたので、席から一歩も立たず見ていたローがボソリともらす
「そのコルセットはすぐ外した方がいいんじゃねえか?」
「…ッ」
『?』
当たり前のアドバイスで睨み付けられるなんて意味がわからない
「…いいの、ら…彼らには見られても…ベポ、さ…」