ーーーとある男の淡い恋心


はっはじめまして！！

えっ？僕？

そんなっ、名乗るほどではありません

しがない自由業を営んでるものです

そんな僕の日常を今回はお伝えするということなんですが…

はっきり言ってなにもないんです…

平凡過ぎるんですよ、僕…

申し訳ないんですが、今日のところはお帰りいただいて


ドーーーーーーン


「∑、！？」


なっ、なんだ！？


「俺を馬鹿にするなんて、シャフト死ねっ」


青い作業着をきたデカイモンキーレンチを持った男がいた

あっ、後ゴミ箱に埋もれている人もいる

あいつはここらで噂の不良集団だ

悪だ！野蛮だ！！

野蛮な奴は嫌いだ

なんでも暴力で解決しようとするから

話し合いで解決すればいいんだ

まぁ、僕みたいな賢い人間から言わせるとだね

ああいった類の人間は全く…

そう言いながら、僕はコソコソと店の奥へ

巻き込まれるなんてゴメンだ

今日も平凡な一日

コレが僕の日常

わかったろ、つまらないんだ平凡なんだ

だから早く帰ってくれ

…

……はぁ、なんだい？

まだ、僕の日常を知りたいのかい？

だから、昨日も行った通り僕は平凡でだね…


『すいませーーん』

「はーーーい」


っとお客さんだ

そろそろ君も帰ってくれよ

いくら聞いたって君の望むことｈ


『こんにちは！
えっとぉ、コレとコレ…あとオススメとかありますか？』


天使だ…いや女神だ…

黒髪が太陽の光にあたってキラキラ光ってる

バイオレットの瞳がこちらを向く

なんて眩しいんだ…

こちらに向ける笑顔が眩しい


『あの！
…聞いてますか？』

「えっあっはいっ！！
コレとコレですね、あとオススメっ」

『ありがとうございます
あの、少し多くないですか？』

「そっそうですか！？
いつもどおりなんですけどっ」

『そうなんですか、お得なんですね』

「そうなんです！！
それであの～よかったら…ぜひご贔屓にしていただいて！」

『ふふっ、商売上手なんですね
こんなにお得なお店はなかなか無いですし、またおねがいしますね』

「はっはい！ありがとうございます！」


なんて美しくて、なんて奥ゆかしくて、なんて優しい人なんだ

ぁあ、彼女の名前はなんて言うんだろう

ぁあ、彼女のことをもっと知りたい

ぁあ…ぁあ…ぁああああああぁあああぁあぁぁああ！！！

ん？なんだ君まだいたのか

シッシッ、さっさと帰ってくれたまえ

僕は今から彼女のことで忙しいんだ！！