幸せ
change name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『くしゅんっ!』
「どうしたタヌキ、風邪か?」
『ううん、急に寒くなったからびっくりしちゃって』
すっかり季節は冬になった
はじめてのシカゴの冬は相当寒くなりそうだ
グラハムは慣れているのかこれくらいの寒さは平気そうだ
もしかしてそのツナギに何か仕込んでると疑いたくなるくらい通常運転
『ほら、早く行かなきゃみんな待ってるし』
ファナさんからもらったチキンをグラハムにみせる
ちょっと不服そうな顔をしながらもグラハムも早く食べたいのか渋々歩いていく
その歩幅も私に合わせてくれているんだから、シャフトが知ったらきっと驚くに違いない
握られた右手をぎゅっと握り返した
スッ…
『えっ』
握り返したはずの右手が、いつの間にかグラハムの手をすり抜けていた
「タヌキ?どうした」
いきなり外れた手にグラハムも私の名前を呼んで振り返る
『っううん、なんでもないよ
ほら、早く行こっ!お腹すいちゃった』
慌ててグラハムの手をまた握ってグイッと引っ張る
ハテナマークを頭に浮かべながらも
気づかないふりをしてくれたグラハムが嬉しかった
一瞬、透けた自分の指先
もしかしたら…なんて考えたくなかった