幸せ
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季節が移り替わろうともこの人はなんにも変わらないんだと今日も思う
いつだって自然を愛でる
入り口に置かれた花をご機嫌で眺め、しばらくすると憎まれ口を行って帰っていく
本当にたまに気が向いたら手を貸してくれる
はずだった…
「…ジー」
『…』
「………」
『………っ』
「……………」
『あの!そんなに見られるとうわっ!』
さっきまでいつも通り鉢に植えてある真っ赤なポセインチアの花の横にしゃがみこんでいた
それが突然じっとこちらを見てきたクリストファーがぐっと近づいきた
その常人離れした速さと言ったら
いや、ここでいきなりラミアみせないでよ
びっくりするよ!!
「……タヌキ、君香水変えた?」
『いや…変えてないけど』
「ふーん」
ってか、最初から香水つけてないけど
なんていいながら嗅ぐのをやめないどころか今度はジロジロみてくる
なんだいきなり
今日は君こそおかしいよ
ほんとにクリストファー?
「君臭いよ」
『え〝っ』
きゅっ急になんてことを言うんですか!!
オブラートのおの字もないような言葉に流石に傷つくよ
慌てて自分で嗅ぐもいつもと変わらないように感じる
そりゃ、日本にいた時みたいに毎日湯船に浸かるわけじゃないけど
シャワーは毎日浴びてるし
『ちょっ、ちょっと!くすぐったいよ!!』
さらに首元に顔を近づけ嗅いでくる
…そんなに臭い?
あからさまに嫌な顔をされる
「全く気に入らないね、気に入らない」
「クリス」
不機嫌そうなクリストファーに急に声をかけてきたのはレイルくんだった
今日は1人のようだ
そうだ、レアルくん
君のとこのクリストファーさんがですね!
なんて声をかけようとすると
「クリス、アイツが呼んでる
みんなもう言ってる」
前にあった時はあんなに憎まれ口を叩いていたのに今日は不機嫌そうにこちらも見ずクリストファーに話しかけるだけだった
その様子に、ウッと言葉に詰まった
「そう」
レアルくんの方を見ず
こちらにももう興味もないように先ほどまで見ていたポセインチアを見ていた
その表情からもう感情は読み取れない
「まあ、今日はいいや
次来るときには少しはマシにしといてね、タヌキ」
『えっ、あぁうん…またね、クリストファー』
振り返りもせずに去っていったクリストファーが知らない人に見えて少し恐かった
憎まれ口にもいつもの反撃ができないまま
レアルくんはチラリとこちらを見るも一言も喋ることなく彼の背中を追いかけていった
……
………
…クンクン
自分ではわからないけど…におわないよね
「タヌキーー!」
クリストファーが去っていった反対側からいつものように遠くから大きく手を振りやってくるグラハム
っ!!
こんなんじゃ今は会えないよ!
『ふぁ、ファナさん!
ちょっと汗かいたからシャワー浴びてきます』
もう!クリストファーが変なこと言うから!
次、会ったら絶対許さないんだから!!