幸せ
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歴史の授業で習ったものをまさか自分が体験するとは…
先日、100年に一度の大変なニュースが世界を駆け巡った
『世界恐慌か…』
ファナさんも顔色が悪い
聞けば自分よりも息子さんが気になるんだとか
『グラハムたちは大丈夫かな』
ヒューッと木枯らしが吹いた
「タヌキッ!!」
ダキッ
後ろからズシリと重みを感じる
『∑、グラハム!?』
「どうしたタヌキ、元気が無いぞ」
『いやそんなことないけ…ど?
どうしたの、その恰好……』
白い布、基白いオバケ、基グラハムらしき物体
いつもの青は隠れ頭から真っ白だがレンチをもっているので間違いないのだろうけど
布に開けられた2つの穴から覗く目と目が合う
怖っ
「Trick or Treat!!」
『へっ?』
そういえば今日は31日か
世界恐慌なんてなんその
グラハムは今日も楽しそうだ
「グラハムさ~ん」
『カボチャ…?』
グラハムの後ろから頭にカボチャを被った…たぶん、シャフトだと思われる人がふらふらでやってくる
「なんだタヌキ知らないのか?今日はハロウィンっていうんだぞ」
『なるほど、だからそんな格好してるんだね』
「なんだタヌキ、お菓子持ってないのか
そうかいたずらして欲しいのか!」
いたずら
シャフトをはじめとするグラハムの後ろを見るといたずらされたらしい人たちが山積み…
何とかここまできたっぽいがもう建物の壁にもたれかかってぐったりしている
うん、なにがあったかなんて考えないようにしよう
「ん?どんないたずらして欲しいんだ?ほらほら」
『苦しいよ、グラハム』
後ろからクビに腕を回してギュウギュウ抱きついてくる
気持ちは嬉しいけどちょっと力強いよ
『お菓子かぁ…ちょっとまってね』
ポケットを探るとアメちゃんがでてきた
『あったあった
グラハム、はい』
「……………ズ--ン」
オバケが崩れ落ちた
そんなにいたずらがしたかったか
それでも渡された飴玉をコロコロと食べている音がするのが可愛い
そんな地面に這いつくばっているオバケの隣にしゃがみ込むと
『とりっくおあとりーと!』
へへっ、私も言ってみたかったもんねー
しばらくポカンとした後、ワタワタと慌てだすオバケ
中でポッケでも探しているんだろうか
そんな様子にフフッと笑いつつ冗談だよと言おうとした瞬間、目の前が真っ白に染まった
グラハムの白い布かけられたんだと気づくより早く、目の間にはグラハムの顔があって唇に感触
あっと口を開いたとき、その隙間から飴玉が入ってきた
今度はこっちがポカンとしているとニヤリと笑ったグラハムがもう一度口づけをしてくる
飴玉を奪われて返されて2人の間で徐々に溶けてゆく
『ん…っ//』
「…はぁ、ん」
それは飴玉がなくなるまで続いて
それはとてつもなく長く
甘く
彼に捕らわれて行くのを感じた