幸せ
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太陽の日差しが肌を焼き付けるように暑い日、暇なのでグラハムのところへお出かけ
『こんにちは、グラハムいますか、∑!?』
バシャッ
…水をかけられました
「タヌキさん!?
いっ、今グラハムさんも誰も居ないんですけど…」
「今、着替え用意しますんで!」
暑いからって上半身裸でホースの水で水浴びしてたグラハムの部下、もとい最初に私を襲ってくれた不良二人組
この二人は一体どれくらい私に迷惑をかければ気が済むんだ!
『これ…着るんですか?』
「すいません!これしか見つからなくてっ!!」
「とっとにかく着替えてください!
タヌキさんが風邪でも引いたら大変です!」
いや、これいつもグラハムが着てるツナギなんだけど
洗濯して干してあったのをとってきて私に渡してきた
ほんのりとお日様の香りがする
結構な量の水をかぶってしまった私の服は着ていたら確実に風邪を引いてしまうだろう
しかし、今日の天気なら干しておけばすぐに乾くだろう
しょうがない、着てあげようじゃないか
ちょっとの間ならいいよねっ
コスプレっというか、本物だよっ
興奮しないわけがないじゃないか!!
隅っこのほうでモソモソと着替える
不良二人組は外に出てもらった
『……大きい』
まっ、そりゃそうだよね…
グラハムって意外と背も大きいし、私にサイズが合うわけがないよね
裾とかをおり、やっとのことで着替え終えてあの二人を呼ぶ
おい、そろそろTシャツ着ろよ…いつまで上半身裸なんだよ
ビショビショになった服をしぼり、日向で干す
早く乾くといいけど…
「あれ?グラハムさん今日はタヌキさんのとこれじゃ…ってタヌキさんじゃないっすか!?」
『あっ、シャフトさんお邪魔してます』
「なんて格好してるんですか」
『自分でもそう思います』
呆れた顔でいうシャフトさん
『でもなんか楽しいですよ』
足元に落ちていたレンチを拾って、いつもグラハムがしているみたいにくるくると回してみるがうまくいかない
失敗して落ちてしまったレンチをまた拾って回す
結構難しいなコレ
『グラハムになったみたいで
なんでしたら、楽しい話でもしましょうか?』
「やめてください
あんなのが二人もいたら俺死にます」
考えただけでも恐ろしいとシャフトさんは身を震わせた
『前から思ったんですけど、シャフトさんやみなさんってなんでグラハムと一緒にいるんですか?』
普段はわかりづらいけど、結構面倒見が良いグラハムだからシャフトさんたちが離れないのはわかる
けど、みなさんの出会いをしらない
すっごい気になる
『みなさんの出会いとか聞いてみたいんですけど』
「タヌキさん、この世には知らないほうが幸せというのもあるんです」
『えぇー、いいじゃないですか
教えて下さいよ』
「それより髪拭いてください
風邪ひきますよ」
ワシャワシャとタオルでやられる
しかーーーし!
このままただ引き下がる私ではないのだ!!
『わかりました、もう聞きません
そのかわり、シャフトさんにお願いがあります』
「お願い?…俺にですか?」
『もちろんです!シャフトさんにしかできないことですよ!!』
ニコリと笑うと、シャフトさんは引きつった笑顔を見せた
嫌な予感でもしているんだろう
「……無茶なこといいません?」
『簡単なことです』
「…わかりました、聞きましょう」
グラハムが暴れた時のような、仕方ないという顔
『敬語やめてくれませんか?』
「はっ?」
『だって、シャフトさんずっと敬語なんですもん』
けっこうシャフトさん達とも仲良く慣れた気がしてるんだけどな
キー兄たちに敬語使わないようにするのにあんだけ渋った私だけど!
逆に敬語使われるのは…
「…わかりました」
『!!、ホントですか!』
「ただし!!!」
『…たっただし…?』
「タヌキさんもなくしてください」
交換条件を出してきたシャフトさん
『そんなことでいいんですか!
じゃ、遠慮無く
あっ、敬語なくすついでに私もシャフトって呼んでいい?』
あっけなく敬語を外す私にポカンとするシャフトさん、改めシャフト
グラハムみてて、ずっとシャフトって呼んでみたかったんだよね
キー兄たちの時はあんなに渋ってた私だけど、シャフトって見た目優しそうだから
人は見た目で判断しちゃダメって言うけど、こればかりは仕方がない
だってガンドール兄弟マフィア顔なんだもん
恐ろしく怖い怖い怖い怖い怖い怖い…
まっ、良い人なんだけどね
とてもつもなく良い人なんだけど
なかなか難しかったな…
そんな私にやれやれという感じのシャフト
これはOKという意味だろう
なんだかんだ言っても結局受け入れちゃうよね、シャフト
『シャフト、面倒見のいいお兄ちゃんみたいだね』
「はっ?」
本当はお父さんと言いたかったが、そこまで言うと怒ってしまいそうだから言わなかった
グラハムの面倒見てるシャフトさんはそうみえてしまう
「もしそれでグラハムさんが弟とか言ったら、いくらタヌキさんでもぶん殴りますよ」
いやぁああああぁぁ
シャフトさんの目がマジなんですけど!?
黒いオーラが溢れ出てるんですけど!!
『嫌だなぁ、もちろん私のお兄ちゃんみたいだって言ったんだよ』
「…………え゛っ」
『∑!?、そんなに嫌な顔しなくれもいいじゃない!』
「冗談ですよ、冗談
ほら、タヌキの服も乾いたよ」
『!、今名前…』
シャフトさん、基シャフトが私の服を私の顔に投げてきた
そのせいでシャフトの顔が見れなくなってしまった
でも、それがシャフトの照れ隠しだって私は知ってるんだから!
『シャフト、シャフトーー』
「なんすっか」
『へへー、呼んでみただけ―』
「……なんかタヌキさん、さらにグラハムさんに似てきたな」
シャフトさんは優しい人