幸せ
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「タヌキ!!」
『おはよう、グラハム
あれ?今日はシャフトさんはどうしたの?』
「あいつ、近頃俺の話を聞かねーから沈めてやった
聞いてくれ!!それはそれはもう!悲しい…悲しい話なんだ!!」
ココにも少し慣れてきた頃
最近、グラハムはこんな感じで来てくれている
いきなり来たと思ったら、マシンガントークをして花をひとつ買って帰る
たまに遅くなってシャフトさんが迎えに来る
交流関係の狭い…っていうかほぼない私にはすごく助かっている
そのことをシャフトさんに言ったら
――グラハムさんの話をちゃんと聞くと調子のるし付きまとってウザくなるんでやめたほうがいいですよ
シャフトさんの心底うんざりした顔と忠告が頭の中を通り過ぎた
シャフトさんが言うことだから間違いはないだろうけど…
「タヌキ?どうした?」
『いやなんでもないよ
それよりも続き聞かせてよ』
「!!そうか!もっと聞きたいのか!!!」
心底楽しくて仕方がない私はちゃんと聞いてしまうんだよね
コレ言ったら、シャフトさんに病院薦められてしまった
……なぜだ
「なぜだ!!
こんなにも嬉しく楽しい話を聞かない!
オレはただこの幸福を分け与えてやろうとしているだけなのに!!」
『シャフトさんたちも大変だねー
あっ、いらっしゃいませ…』
「「『あっ』」」
「?」
何日かぶりに見た二人組の男性
どうやら向こうもこっちに気づいたみたいで、グラハムをみて震えだした
私がコッチにに来た時に襲われた人たちだ
グラハムにフルボッコされた人たちでもある
グラハムは頭にはてなマークを浮かべている
二人のこと忘れちゃったのね
「タヌキ、知り合いか?」
『知り合いというか…なんというか』
あなたが殴った人ですとはいえない…
「グラハムさん!お疲れ様です!!」
すると、二人はいきなり頭を下げた
えっ、どういうこと!?
『グラハム、知り合いなの?』
「……さぁ?」
「「そんなっ、酷いっす!」」
バッと頭をあげる
君たち、この前見た時とだいぶ違うぞ!
グラハムも知らないみたいだ
いや、知らないというより覚えてないだけなんだよね
「シャフトさんコッチです!!」
「グラハムさんいました!」
シャフトさんだって!?
この二人は一体どうしたんだ?
ついこないだ、グラハムにボコボコにやられてたのに
どうして、シャフトさんをよんでいるんだ
「グラハムさん、やっぱりここにいたんですか…はぁ」
『シャフトさん、そちらの方たちは…』
「新入りですよ
最近、いきなり入れてくれって土下座してきたんで」
「「よろしくお願いしますっ!!」」
『へっへぇ~、そうなんですか』
なるほど、だいたい分かった!
ボコボコにやられてから、グラハムの部下になったんだな
でも、やられた人の部下になるとか…意味分かんない
「ほら、グラハムさん行きますよ」
「ヤダ」
「しょうがない人ですね…(ボソボソッ)」
「!!!」
『?』
毎回のことながらグラハムは帰りたがらない
しかし、シャフトさんが一言グラハムに耳打ちすると不思議な事にいうことを聞くのだ
すんごい気になるけど、シャフトさんは教えてくれない…
「んっ」
目の前にあった花を一本とり、私に差し出す
どうやら、今日も一本お買い上げのようだ
『ありがとうございます!
これ、サービスしますね』
「!!ホントかっ!」
『もちろん!いつも買ってくれてるお礼だよ』
ファナさんのお店だから勝手にサービスするのはあまり良くない気もするけど、いっつも買ってくれてるんだからこれくらいのサービスはいいよね
『ファナさんには内緒ですよ』
「ぁあ!もちろんだ!俺とタヌキだけの秘密だな!」
『ひゃっ!?グラハムっ』
何に興奮したのか、いきなり抱きついてきたグラハム
アメリカ人のスキンシップは激しくて困る
グラハムしかり、クレアお兄ちゃんしかり…
「じゃあな、タヌキ!!」
『うん、また明日』
「…俺もいるんスけっど」
「「俺達も…」」
シャフトさんとあの二人組がボソリと言った言葉はグラハムには届かなかったみたいで、グラハムは口笛を吹きながら帰っていく
どうやら、存在すらも忘れてるみたいだ
『シャフトさん、頑張ってくださいね』
「!、ありがとうございます」
あまりにも可哀想だったので、花を一本あげた
元気になってもらえるようにカーネーションを一本…
シャフトさんたちも、グラハムをおって帰っていった
シャフトさん体調崩さなきゃいいけど…
「タヌキちゃん、ちょっとこっちも手伝ってくれるかい!」
『はい!今行きます!!』
さて、今日も頑張りますか
お兄ちゃんたち…私はなんとかやっていけてます