幸せ
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『ありがとうございました!』
昨日雇ってもらって、今日早速働かせてもらってる
ラックさんのところで接客をやっていたので、なかなかスムーズにこなせてる
問題なのはこれがけっこうな重労働なことだ
まっ、無理言って住み込みで働かせてもらってるんだから、文句は言えないけど
すると突然、目の前に人がものすごい勢いで横切り、バァンと大きな音がした!!
横切った人が前のゴミ箱につっこんだ
えっ!?
人って横に飛ぶの!?
ピクリとも動かないその人…生きてる?
『大丈夫ですか?』
「……ハイ、ダイジョーブデス…」
しっかりためて言ったぞ
ほんとうに大丈夫なんだろうか…
埋もれて手足しか確認できないよ
とりあえず助け出さないと
手を取り引っ張り出そう
「タヌキ!!!!!」
前に大声で呼ばれた
いきなり過ぎてビクッてなったし
この声は聞いたことがある、うんあるよ
振り向くと、まさに予想通りの人がいた
昨日と変わらない服装で手には大きなレンチをもっている
っということは…
バッとゴミ箱に埋もれている人を見る
やっと体を起こしたその人は、シャフトさんだった
きっ気付かなかった!
ファンとして失格だぁ
「楽しい…楽しすぎる話をしよう!!」
おっと始まってしまった
これはしばらく話しかけれないな
「まさかこんなところでタヌキに会えるとは!
この広いシカゴで!待ち合わせもなく会う奇跡
もしかしてこれを赤い糸の導きというのか!?
俺とタヌキを導いてくれたってわけだ!
赤っていいよなあ!赤ってすばらしいよなあ!!
やべぇ、俺赤色が好きになりそうだ
あぁああぁ!楽しい楽しい楽しい!!
これだから人生っておもしろい!」
赤い糸は恋人を同士を導くんだけど…
たぶん、そこまで考えてないんだろうな
「もしかしてあなたがタヌキさんですか?」
『はい、そうですけど…あなたは?』
話の途中にシャフトさんに話しかけられた
なんで知ってるんだ?
って今グラハムさん叫んでたわ
「俺はシャフトっていいます
昨日はアレが迷惑かけたようで」
アレ…グラハムさんか
なかなかトゲのある言葉だな
『いえ、そんな…∑!?』
目の前でシャフトさんが頭から倒れていった
ゴンという鈍い音と共に
「俺よりも先にタヌキに名前言うなんて…シネッ」
「………まだ言ってなかったんすカハッ!」
理不尽なシャフトさん…
でも、私はなにも言えないよ
こっちまで殴られたら…ねぇ
まっ、グラハムさんは殺しはしないっていうし死なない死なない
「グラハムだ!!」
右手を差し出されたので戸惑いながらも握り返した
意外と手おっきいな
『グラハムさんですね』
「グラハムでいい!」
満面の笑みのグラハムさん
イケメン過ぎるッ
片目は完全に髪の毛で隠れてしまっているけど、それでもイケメンってことがわかる
ちくしょーかっこ良すぎるだろグラハム!!
遠慮なく呼ばせてもらうぜ、グラハム!
「タヌキはここで働いてるのか」
『はい。住み込みで働かせてもらってます』
「いいことを知った!
ここにくれば、いつでもタヌキに会えるということカハッ」
言い終わると同時にボフッという音がした
グラハムが殴られた
なんか今日、殴られる音よく聞くな
殴られたグラハムがこちらに倒れてくる
うえ!?ちょっと待ってよ
支えきれないからっ
おもっ
でも…なんか幸せ
グラハムが近い近い!
「失礼しました」
『シャフトさん』
殴ったのはシャフトさんだった
シャフトさんの手にはゴミ箱が握られていた
手馴れたように意識のないグラハムを引きずっていく
なんかシャフトさんが怖く思えた
一応、手を振って見送っといた
すると、引きずられてたグラハムが振り返してくれた
……やっぱりカッコイイなぁ
あっレンチかえしてない