幸せ
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ここはどうやら、NYではないっぽい
見知らぬ町並みだし
うーん、とりあえず近くにあった公園のベンチで脳内会議だ
レンチをニギニギと握る
まずここがどこだかわかんない…
早くラックさんとかに連絡しないといけないよね
何もいわないままだと心配されるからね
じゃあ、早速電話を探そう、もしくは借りよう
そう思い立って、ベンチを立ち公園から出ようとした
が、私は見つけてしまった
ゴミ箱に捨てられた新聞を
別に記事とかは問題ないんだけど
『Sunday・5・5・1929…』
日本語だと”1929年5月5日日曜日”ということだ
わお、こどもの日
じゃなくて、1929年ってなに!?
私は、ついこの間年越しをして1932年を祝ったばっかりなのに!
パクパクと口を動かすしかない
もう一度、脳内会議だ
新聞を見るとここはシカゴっぽい
シカゴ新聞って書いてあった
シカゴって…つい最近命がけで帰ったところじゃん
また、命をかけてNYまで帰れって?
無理だよ
この時代に私の知り合いはまだいない
助けてくれる人がいないということだ…
はぁと肩を落とす
ラックさんたちには、ロニーさん辺りが何とかしてくれてるだろう
私は今をいきなきゃいけないんだよね…
財布を見ると、とてもじゃないけどNYまでかえれるお金じゃない
バイトしないといけないのか…
いや、NYいってもラックさんたちは私を知らないんだけど
ロニーさん、マイザーさん、チェス君は知ってるのかな
まだ、過去にあったという予測なのであくまでもたぶんだ
行って、突き返されたら悲しいし
それに…
それに…
もう一回だけグラハムさんに会いたいなぁ
でも、一回だけで満足できないけど
シャフトさんにもあいたいなぁ
……とりあえず、バイト探そっ
まぁ、金がないとはじまんないしな
それから考えよ
握っていたレンチをみてニヤついた
うん、そうだそれがいい
さあ、バイトさーがそ!
「はっ、手前なんか雇えるか!」
『………』
ぅう、人種差別反対!!
これで、3つめだよ
イエローなモンキーってことで、面接すらしてくれない…
移民法とかあるし厳しいとかしってたけど、これほどのものとは…
ラックさんたちの優しさが今になって身にしみるよ
ちゃんと人種じゃなくて、私を見ててくれたんだもんね
トボトボと歩く
どうしよう…
「いたたたた…」
目の前におばあさんが困っている!
どうする?
『大丈夫ですか?』
助けない理由がないからね
さっきから断られ続けて、気分よくないし
人助けでしたら、なんかいい気分になるだろう
根拠ないけど
人助けはいいことだしね
知らない人にはむやみに話しかけないようにベルガさんとかからいわれてるけど、おばあさんが(しかも優しそう)困ってるんだから助けないと!
『その荷物お持ちしますよ』
「本当かぃ?すまないね」
重そうな荷物をもつと、嬉しそうにお礼を言いった
到着したのは近くのお花屋さんだった
『お花屋さんだったんですね』
「ええ、この年になっても常連さんとかがきてくれるもんだからやめれなくてねぇ」
そういったおばあさんの後ろの入り口には”アルバイト募集”の文字が見えた!
『これってまだ間に合いますか?』
「えぇ、不況のせいかなかなか集まらなくて…」
いいコトしてよかった
天は私を見放してはいなかった!
いや、もしかすると天は見放したが悪魔が助けてくれたのかもしれない
『お願いします!
私をここで働かせてください!!』
「!!、もちろんよぉ!
是非、こちらからもお願いしたいわ!」
どこでもイイヒトというのはいるものだ!
嬉しすぎて涙が零れそうだ
「私のことはファナ・カスティリオーニ
ファナと呼んでね」
『ファナさんですね
私はタヌキです、タヌキ・モコモコ』
「タヌキちゃんね
タヌキちゃんはつい最近ここにきたの?」
「はい、そうですけど」
「だったら住むトコとかあるの?」
『……イヤ、これから決めようカト…』
「まぁ!そうなの?
じゃぁ、息子がつかってた部屋があるから使えばいいわ」
『えっ!?でも…』
「いいのいいの!気にしないで
私、タヌキちゃんに会ってね…息子とダブっちゃたの」
『息子さんですか?』
「えぇ、とっても優しくていい子だったの」
なんと住み込みでいいという!
どうやら、ファナさんはお節介焼きのようだ
それですんごい救われてるのは確かだけど
その優しい息子には感謝だね!
それで、住み込みで働かせてもらえるんだから
ファナさんの息子自慢を聞きながら、これからのアテができたことに安堵していた
多分コレも、ロニーさんあたりがなんかしたんだろう
なんて気軽に考える
深刻に考えてもどーにもならないし
そう考えないと、もうなにもかもやってやんないし
新しい生活、始めました