不死逢わせ
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「「『うわぁぁあぁぁぁあぁあぁあああぁ』」」
大きな叫び声の主を確認する前に、目の前にきたロープをさけるのに精一杯だった
そして予想外なことに、避けた後に降ってきたのは…
「タヌキ…?」
「あっ、ジャグジー」
どこから来たんだろう…
どこからともなくやってきたように見える
それよりも、タヌキが無事だったことに安堵した
「どけっ!!小娘っ」
『ひゃっ!?』
「タヌキ!!」
忘れちゃいけないのは、タヌキが降ってきたのはあの男の上だということ
男はまだ殺られてないということ
『ジャグジー!!』
タヌキが叫ぶと同時に、僕は目を見張った
浅黒くドロリとした液体のようなゼーリー状のものが列車の屋根をはう
これが…これが恐れていたモノなのだ
「”路線の影をなぞる者”…?」
「∑、クソォ!!来るなぁああ来るなぁああああ」
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
でも
でも
でも!
俺が、俺がやらなきゃっ
タヌキを助けなきゃ!!
「イロハ!!こっち!!
イロハはここで待っててっ」
『えっジャグジー!?』
「うおぉぉおおおぉぉおおおぉ!!!」
無我夢中で僕は立ち向かった
気づけば男は線路に落ちていき、そして僕の体も空中にあった
落ちるっ
そう思った時には体は落下を始めていた
もうだめだと思った時、伸ばしてた右手を誰かに掴まれた
『ジャッジャグジー!!』
泣きそうな顔のタヌキが僕の手を掴んでいた
怖いのは僕だけじゃなかったんだ
タヌキも怖かったんだ
「ありがとう、タヌキ」
たぶん僕一人じゃダメだった
ニースがいてドニーがいてニックがいて、アイザックさんミリアさんがいてタヌキがいて
ミンナがいたから僕はできたんだ
だから…お礼を言わなきゃなんだ
「ジャグジー!」
「『ニースッ』」
よかった、無事だったんだ…
ニースの顔を見てさらに安心した
ねぇ…ニース、僕君に言わなきゃいけないことがあるんだ
多く泣きすぎた分は君の分まで泣いたってことにするよ
だから、泣かないでよ…ニース