不死逢わせ
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不安でいっぱいだった
すごい爆弾がこの列車にはあって
しかも大量で…
どうしても成功するとは思えなかった
「俳優か何か?」
「アイツらさっきから中華しか頼まないヨ」
「ハニーグリーンティーもだ」
端っこのカウンターで大きく笑いながら食事をとっている二人組がいた
とっても目立つ格好で、ハリウッドスターっぽかった
「話しかけてみたら?」
「えぇえぇえええええ!!ムッムリだよ」
結局、ニースに押されて話しかけることになった
「あっあのー…」
「「あぁ~?」」
話してみるととってもいい人達だった
アイザックさんとミリアさんというらしい
ドコッ
楽しく話していると小さい子供にぶつかられた
食べていた肉が喉に詰まる
「僕はジャグジー…ジャグジー・スプロットです」
「ニースです」
「アイザックだ!」
「ミリアだよ!!」
「僕は…チェス、チェスワフ・メイエルです…」
ミンナ名前を言い合い、自己紹介をが終わった
「お兄ちゃん、本当にごめんなさい」
「いや、いいっていいって、悪い事したわけじゃないんだからさ」
「そうそう、悪いことしたらなぁ、その”路線の影をなぞる者”に食べられちゃうらしいぞ!!」
「そう!?ぱっくりとね」
「え?れ、”路線の影をなぞる者”ってなぁに?」
コワイコワイコワイ!!
この列車にはそんなに恐ろしいものがいるなんて!
そっそんな…
「おっタヌキじゃね~か!
お~い、タヌキ!!」
「ホントダァ!
タヌキ!こっちこっち」
アイザックさんとミリアさんは話を途中でやめてしまった
”路線の影をなぞる者”ってなんなんだ!
「まさかタヌキも乗ってるなんてなぁ」
「運命だよ!!」
友達なのかな?
アイザックとミリアのテンションはさらにあがっている
まだ幼さが残る少女だった
「アッアイザックさんたちのお知り合いですか?」
「タヌキはなぁ俺達の命の恩人なんだぜ!」
「行き倒れてたところを助けてもらったんだよね」
タヌキさん(?)の方を見ると、少し戸惑いながらも二コリと笑いかけてくれた
『そんな大層なことしてないよ
タヌキ・モコモコといいます
よろしくおねがいしますね』
「あっジャ、ジャグジー・スプロットで、です!
こっこっちが、ニースでファンとヨウン」
「「よろしくネ」」
「よろしくおねがいします
ジャグジーもそんなにビクビクしないの」
「そうだヨー
そんなんだから、いっつもナメられちゃんだヨ」
「少しくらい年上らしいトコみしてやれよ」
せっかく自分から話しかけたのにダメ出しをされたことに、また泣きそうになる
たしかに、さっきチェス君にぶつかった時といい少し情けないかもしれない…
『ジャグジーさん、私何才くらいにみえますか?』
「えっ、じゅ、じゅうよん…あっじゅうごぐらいですか」
『……18です』
「「「「「「ェエェェェエエエエ」」」」」」
ウソ…
僕の思考は一瞬にして止まってしまった
タヌキさんが18だなんて
この世には不思議なこともあるんだ…と失礼なことを考えてしまった
「ごっごめんなさい、タヌキさん
僕、その、あの…」
『イロハでいいですよ
私のほうが”年下”ですし』
「ひゃ、それはっ」
怒ってる?…
それはそうだよね…
涙目になり、ドンドン溢れてくる涙を止められない
「タヌキさんっ、私もジャグジーも悪気はなくてですねー」
「でっですから、イロハさん、ほっほんと、に!」
「おいおいおいおい!ジャグジー、友達に敬語とか使うなんて悲しい事すんなよぉ」
「タヌキも悲しんでるよ!!」
「『アイザック(さん)、ミリア(さん)!?』」
アイザックさんとミリアさんが間に入ってくれて助かった。
そしてタヌキさんは、さん付けはなしでいいといってくれた。
アイザックさんもミリアさんもタヌキも優しい人ばかりで、気持ちが楽になった
でも、タヌキさんにはホントに申し訳なかった
でも、僕は大切なことを忘れてたんだ
「あっ!そうだ!アイザックさん、
さ、さっきの、れ、”路線の影をなぞる者”っていったい何なの?」
「なんだ、ジャグジーは知らないのか?”路線の影をなぞる者”ってのは…」
そうだ!!
この列車には怖ろしい化け物がいるんだ
皆食べられちゃうかもしれないんだ!
「俺もその話聞いたことがあるよ
この列車の車掌から聞いた話だ
そいつに聞けば解る
二人乗ってたうちの若い車掌だ」
そっそれだ!
その若い車掌にいって、車掌室にいってこの列車を止めてもらわなきゃ!
「だっ大丈夫ですよアイザックさん!僕がすぐに聞いてきますから!まっ任せてください!」
『えっジャクジー!?』
僕が…僕がミンナを助けるんだ!!