不死逢わせ
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「お兄ちゃん、本当にごめんなさい」
「いや、いいっていいって、悪い事したわけじゃないんだからさ」
「そうそう、悪いことしたらなぁ、その”路線の影をなぞる者”に食べられちゃうらしいぞ!!」
「そう!?ぱっくりとね」
「え?れ、”路線の影をなぞる者”ってなぁに?」
食堂室に一際目立つ会話
ハリウッドの役者を思わせる二人組
顔に大きな刺青のある青年と、体のアチコチに火傷の跡が残る女性
スーツを着こなす女性と、二人の子供
アンバランスな組み合わせであるが、会話は盛り上がっているようだった
「おっタヌキじゃね~か!
お~い、タヌキ!!」
「ホントダァ!
タヌキ!こっちこっち」
話の途中でも、ハリウッドの役者を思わせる二人組、アイザックとミリアは視界に入った友に大きく声をかけた
あいも変わらず、ゴーイングマイウエイである
「まさかタヌキも乗ってるなんてなぁ」
「運命だよ!!」
友人に偶然であったアイザックとミリアのテンションは上がる一方だった
「神の導きだね!!」
「いや、まてよミリア!タヌキに会うと嬉しくなったよな」
「うん!ハッピーだよ!!」
「むしろタヌキは神の使者じゃないか!?」
「天使!エンジェルだね!!」
さっそく二人の世界に入ってしまったので、周りの人は置いていかれた
そんななか、刺青の青年、ジャグジーが声をかける
「アッアイザックさんたちのお知り合いですか?」
「タヌキはなぁ俺達の命の恩人なんだぜ!」
「行き倒れてたところを助けてもらったんだよね」
ウンウンとまたも二人の世界にいく
そして、自己紹介をしているタヌキとジャグジーたちを見た
「おいみろ、ミリア!タヌキとジャグジー、もう仲良くなってるぜ!!」
「友達だね」
「いやもうこれは無二の親友さぁ!!」
「犬と猿だね!!」
意味が違うと突っ込む人が不在なのが悔やまれる
「ごっごめんなさい、タヌキさん
僕、その、あの…」
『タヌキでいいですよ
私のほうが”年下”ですし』
「ひゃ、それはっ」
「タヌキさんっ、私もジャグジーも悪気はなくてですねー」
「でっですから、タヌキさん、ほっほんと、に!」
「おいおいおいおい!ジャグジー、友達に敬語とか使うなんて悲しい事すんなよぉ」
「タヌキも悲しんでるよ!!」
「『アイザック(さん)、ミリア(さん)!?』」
その仲をより親密にしようと、会話に割って入ったアイザックとミリア
入られた本人たちが苦笑いなのは気づいていない
「あっ!そうだ!アイザックさん、さ、さっきの、れ、”路線の影をなぞる者”っていったい何なの?」
「なんだ、ジャグジーは知らないのか?”路線の影をなぞる者”ってのは…」
タヌキが来る前話していた、”路線の影をなぞる者”の話になる
その話を、まるで自分の自慢を語るかのように話していくアイザック
ミリアもその話に便乗する
「俺もその話聞いたことがあるよ
この列車の車掌から聞いた話だ
そいつに聞けば解る
二人乗ってたうちの若い車掌だ」
その話を聞いたことのあったヨウンも話しに加わる
しかし、大変なことに誰も助かる方法を知らないという
「だっ大丈夫ですよアイザックさん!僕がすぐに聞いてきますから!まっ任せてください!」
『えっジャクジー!?』
ジャグジーが列車を止めようと車掌室で走る
そんなジャグジーを助けようと、アイザックとミリアは追いかけようとしたが
「貴様ら全員、床に伏せろ!」
「てめぇら全員両手を上げろ!!」
「やいやいやい、おまえら全員動くなぁ」
幕は切って落とされた