幸せ
change name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なんだタヌキ、マイザーさんと知り合いだったのか」
『うん…まぁね』
同じくアイザックとミリアを迎えに駅に来ていたフィーロは目を丸くして驚いた
まあ、言ってなかったし
ていうか知らなかったから言えないし
今まで私はマイザーさんと会ったことなかったから言えなかったし、私のことを知ってたマイザーさんは私がNYにいることを知らなかったしね
「…タヌキさん、ですか?」
フィーロの後ろから、綺麗な女性の声が聞こえてきた
エニスさんじゃないですか!
「なんだ?エニスもタヌキのこと知ってんのか?」
「えぇ、セラード様から」
なんだが気まずそうにしているエニスさん
なにかあった?
『どうかしましたか?』
「その…その言い難いのですが…とても悪いモノで最悪だと聞いていましたので…」
「『ぇえ!?』」
私とフィーロは驚いた
セラードさんとなにがあったし
ってか、さん付けしなくていいよね
人のこと悪く言いやがってっ!
…もしかして、私なんかしたのか?
あれ?フィーロってセラードの記憶持ってるんじゃないの?
なんで驚いた
「セラードはタヌキのことを好んでいなかったですからね
思い出したくもなかったんでしょう
たぶん、記憶の奥にでもしまってるんじゃないですか?」
「へ~、そうなんだ」
マイザーさんの説明が入る
チェス君もコクコクと頷いているから、間違いはないようだ
どうやらフィーロも疑問に思ってたようで納得している
あまりセラードの記憶にふれないらしいしね
「タヌキはそんなやつじゃねーから安心しろよ」
「…はい、私もそんな風には感じませんでした」
だよね!だよね!!
私、悪党顔とかそんなことないよねっ
これで、怪しまれたら私どんな人よ
「エニスです
よろしくおねがいします、えっとタヌキさんでよろしいですか?」
『はい!もちろんです!!エニスさん』
右手を差し出すと、笑顔で握り返してくれた
よかった、仲良くなれそう!
「おいおいタヌキ!俺達の事は無視か!?」
「さっきぶりだね!」
『うわっ!アイザック!?ミリア!?』
いきなり後ろからアイザック首を閉められる
ちょっ、苦しいんですけど!
そしてそのまま両手をつかまれ、二人と共にグルグルと回される
毎度毎度いきなり過ぎるよ
っていうか、ミンナも笑ってないで助けてよ
グルグル回された後、少し離れたところにラックさんたちが見えた
フィーロたちに一言言って、向かう
私は言いたいことがあるんだよ!
『ラックさん!』
「!、タヌキさん」
『酷いですよ!』
「どうかしましたか?」
私がいきなり大きな声で言ったことに、驚いている
それでも、一気に私は言った
『クレアさんのことです!どうして言ってくれなかったんですか!』
クレアさんの名前をだしたとたん、苦虫を噛み潰したような顔をした
たぶんラックさんたちも予想してたんだろうな
「アイツはまたぁ…」
「すいません、言うタイミングがなくて」
「…アイツには俺から言っとく」
『キースさん…』
三人の雰囲気が変わった
うぅ、そんな怖いオーラだしたらなにも言えないじゃないか
「タヌキ、クレアになにかされたのか?」
結構大きな声を出したせいか、フィーロがこちらにやってきて会話に加わった
あれ?クレアさんと私が知り合ってるってなんで知ってるんだ
あぁ、ラックさんたちから聞いたのか
『なにされたって…いきなり真っ赤な人が現れて……』
「なんかされたんですか」
少し強めの口調で言われる
クレアさんがどんな人か知ってるから、余計心配してるっぽい
っていうか、もう疑問系でもなかったよ
『なんか”妹”にされました』
「”妹”?」
「それだけ?」
『全身血だらけで、すごい怖い目で見てきて、よくわからない理論を話しだすんだよ!!
それで、いつの間にか”妹”になってた』
「たしかに、初対面でそれは怖いですね」
「アイツらしいって言ったらアイツらしいけどな」
『私にとったら一大事だったの!』
それがクレアだしなぁと言うフィーロに、私も一生懸命うったえる
マジで大変だったんだぞ!!
「まぁ、とりあえず無事でよかったよな」
「大きな怪我もなさそうだ」
ベルガさんが頭をなでた
なんか、少し懐かしい…
「おかえりなさい、タヌキさん」
やっぱりココが一番だよ
優しいし
第一、命の心配しなくていい
後でロニーさんに文句ってやろっ
でも、一人怖いからマイザーさんについてきてもらって
『ただいまです!』
まっ、無事帰還したしよかった…のか?
10/10ページ