幸せ
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冷たく硬い床で寝たせいか、あちこち痛くなった身体に目を覚ました
『ん…おはよう、エルマわッ!?』
「タヌキ!
タヌキだ!!」
『??、どうしたの?エルマー』
起きたら途端に飛びついてきたエルマーに驚く
まだ全然覚醒しない頭はハテナマークでいっぱい
「だってきみってば急に3日もいなくなるから
ぼく、夢かと思ってたんだ!」
『……えっ!?3日!?』
3日も寝ていたのかと一瞬不安になったが、エルマーの話を聞くとどうやら起きたら姿形もなくなっていたらしい
夢か幻かと思ってたらまた現れたから飛びついてきたらしい
…ごめん、私自分のトリップ体質について理解もコントロールもできないんだよね
まぁ、目の前のエルマーに言っても仕方ないんだけどさ
眠る前よりも増えてしまったエルマーの傷になんだか申し訳ない気がした
『…ごめん』
「謝らないでよ、タヌキ」
『えっ?』
「ぼく、タヌキの悲しい顔…なんだかわからないけどみたくないんだ」
『…うん』
こんな可愛い子が治らない傷を負ってしまうなんて本当残酷だ
ほっぺについた治りかけの傷をできるだけ優しくなでると、エルマーはくすぐったそうに笑った
「うわぁ…」
『うわあ!雪だよ雪!』
眠っていた(?)間に鉄格子の外は真っ白に染まっていた
あんまり季節感ない部屋だけど、A4サイズほどの鉄格子が外の様子を教えてくれる
外気も入ってくるけどあんまり寒さを感じない
そういえばお腹も空かないし感覚が鈍くなってるかも…?
まっいっか!ゆきだーーヒャッホーイ
少し高めの鉄格子に背伸びしてなんとか腕がギリギリ通り雪を掴めた!
雪に興奮した私はエルマーにやっと掴めた小さな雪玉を投げた
「わっ!?」
『ハハッ、エルマー真っ白だ!』
「………」
『…エルマー?』
もしかして嫌だった?
すみません!ちょっとしたおふざけで!
年甲斐もなく雪にはしゃいでしまいまして!!
「…タヌキ、綺麗だ」
髪についた雪を払うこともせず、胸に飛び込んできたエルマーを慌てて支える
「やっぱり…タヌキがいなくなってからずっと思ってたんだ!
タヌキが笑った顔はとっても綺麗だって」
ふぁあああああ!!
そんなこと言われたらお姉さんコロッといっちゃうからぁああ
将来が有望すぎるよ!エルマーさぁん!!
「ぼくもいつかタヌキみたいに笑えるかな?」
『そうだね、いつかきっと…』
四六時中馬鹿みたいに笑ってるよ
「そっか…へへッ」
『ははッ、エルマー笑うの下手くそだよ』
やっぱりエルマーに悲しい顔は似合わないよ!
大丈夫!なんてたって君は未来のスマイルジャンキーなんだから!!