月が欲しいと泣いている
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乾いた風が頬を撫でる
こんな辺鄙なとこよう来んわ
「おう、えらいべっぴんさんがこないなとこでなにしてまんの」
「!、ひっ平子隊長!?
どうしてこんなところに」
「あぁ、ちぃとな」
同じように考える奴はどうやら自分一人ではないらしい
似たような奴がここにもおったとはな…しょっぱい話や
彼女が見下ろしていたもともとあったお墓のとなりに墓標を乱暴にたてた
「こいつもいっしょのほうがええやろ」
「えっでも、たぬきは実家のほうに…」
「アホか、嫁の実家になんて行きにくぅてしゃないやろ
頭から足までジロジロ見られてゴリラみたいな女にぐちぐちケチつけられんやで
最悪やろ」
「平子隊長…」
「墓なんてこっちのエゴや
なんぼあっても困らんやろ
好きなとこに帰ったらええ」
「…そうですね……平子隊長、私ギンが死ぬ時たぬきを見たんです…多分夢か幻だと思うんですが、ギンを助けてって言ったらわかったって笑ったんです」
「なんや、やっと見つけてもろたんか」
「はい、たぬきが一緒なら大丈夫ですね」
「かくれんぼはもうええやろ
フラフラされて困んのはこっちや
あいつの手綱しっかり持っててもらわな」
「そうですね!」
「さぁて、一杯飲むか!!
ええ酒持ってきたんや
あいつらが悔しがるくらい飲んだろ」
「はい!!」